コソの出来事

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2007SS Marc Jacobs
2006.10.30 Monday
ひとまずのNYのラストは、マーク・ジェイコブス

パッヘルベルのカノンにのって、妖精のようなモデルたちが緑の芝生をイメージした花道を歩きながらメルヘンチックなきらめきを撒き散らす、最高のコレクションを見せてくれました。

バックステージでデザイナーが語ったキーワードは、"Light, kindness, peace, and generosity"。

モノトーンが主流を占めたNYですが、彼のコレクションでは一変。カーキ、グレー、クリームなど春夏らしい優しい色がカラーパレットの中心に。

昨シーズンのグランジルックのボリューム感を残しながらも、ライトにかつスポーティにアレンジしたレイヤードなスタイリングとゆったりしたシルエットが印象的。カレン・エルソンのゆったりとしたウェストのサックドレスや、中盤に並んだレイヤードのジャージーのTシャツドレスが素晴らしい。

メタリックなゴールドのボンバージャケットやシルバーのトレンチコートには、透けるセロファンのブラウスを合わせて、未来的ながら柔らかくフェミニンなテイストを演出しています。エドワーディアンなラッフルやフリルのシャツとのスタイリングも秀逸なアイデア。

ガラスのようなジュエリーが靴のヒールやバッグ、トップスやスカートを飾ります。ちょっとカジュアルめのワンピースドレスやスカートも、スパンコールでキラキラした素敵なアイテムに変身。

それでもどこかにリアルクローズな雰囲気が残っているのは、おそらくボトムにフロントにプリーツを施してマニッシュに仕上げたクロップトなパンツなどを配しているから。そのあたりの優れたバランス感覚もマーク・ジェイコブスの素晴らしい才能のひとつ。ジョッキー風の帽子もマニッシュに締めるのに一役買っていますね。

この軽やかな女性らしさと前衛的なボリューム感とシルエットの融合がもたらす新しいエレガンスは、まさにこのデザイナーにしか創造できないスタイル。その圧倒的な存在感を改めて認識させられた、今シーズンのマーク・ジェイコブスでした。


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| 2007 SS Womens | 01:20 | comments(0) | trackbacks(0) |
2007SS Calvin Klein
2006.10.30 Monday
CFDAのDesigner of the Yearを受賞したばかりのフランシスコ・コスタによるカルバン・クライン・コレクション

オープニングを飾った一連のホワイトのタンク・ドレスは、シアーな素材をギャザーやプリーツ、タックで遊んだトップスに合わせて。

批評家からはかなり評判が悪いです。あまりカルバン・クラインという感じではないのは事実。STYLE.COMにあるようにちょっとヘルムート・ラングっぽいしね。インターナショナル・ヘラルド・トリビューンのスージー・メンケスは80年代のクロード・モンタナからの影響にも言及しているし。テックでスペーシーな雰囲気とボリューム感が、うまくいまの気分に落とし込めていないところに、そしてカルバン・クラインのアーカイヴに通じる空気を感じられないところに、何とも言い難いちぐはぐさが。

でも中盤のレモン・イエローを中心にしたジオメトリックな作品や、第2子出産後初めてのランウェイとなるナタリア・ヴォディアノヴァのオーバーサイズなブラックのコートは素敵だと思います。

ナターシャ・ポーリーやジュリア・ダンストールのブラックのボディコンシャスでスポーティなテイストのワンピースは、トレンドも押さえた売れ筋になりそうなアイテム。

これまで順調すぎるくらいに良いコレクションを見せてくれていただけに、少し残念な結果ではありますが、たまには冒険してみるのも良いかもね。という感じのカルバン・クライン・コレクションでした。


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| 2007 SS Womens | 01:20 | comments(0) | trackbacks(0) |
2007SS Womens
2006.10.16 Monday
なんだか手一杯になっていて、ちっともレヴューが進まないので(たぶんこれまで一番behindしているよーな気がする)、なんとなく今後の予定を宣言してみるエントリー(笑)。

今回はなぜかNYがすごくおもしろくて、色々と他にも書きたいのだけれど、ミラノやパリに早く到達したいので、あとカルバン・クライン・コレクション、マーク・ジェイコブス、マーク by マーク・ジェイコブスを今週中に(がんばってweekdayに!)レヴューして、一旦打ち止めにしようかと。そしてようやく週末からミラノに突入して、プラダ、マルニ、グッチ、ジル・サンダー、ボッテガ・ヴェネタ、そして意外に良かったジャンフランコ・フェレ(実は昔すごい好きだった)、エトロ、バーバリー・プローサムあたりを書くつもり。で、パリ!

でもいつもより、じっくり見れている気がするので、まあ良いか。

ロンドンもいくつか気になるところがあるので(ブルック&バッソとかクリストファー・ケインとか)、ちらっと書きます。それで余裕があったらNY温存組も。と、この頃には年の瀬も迫って来ているかもしれませぬ。。。
| 2007 SS Womens | 01:20 | comments(0) | trackbacks(0) |
2007SS Narciso Rodriguez
2006.10.16 Monday
ここでレヴューするのは久しぶりのような気がするナルシソ・ロドリゲス

いつもの構築的なミニマリズムに、テクノな素材を用いてフューチャリスティックなテイストを加えたコレクション。

前半は、テーラードなジャケットやコートなどのボクシーなトップに、スキニーでタイトなパンツというお馴染みのアイテムをPVCなどの素材で表現。

ファイバーグラスが煌めくドレスや、カーボンファイバー使いのマットなブラックなジャケット。レッドやブラックのパネルを半導体の回路のように縫い込んだグレーのカクテル・ドレス。

甲冑を思わせるプラスティックの胸板など、カラーブロックのコントラストや素材の切り替えも、ミニマルかつ未来的な雰囲気を効果的に演出しています。

ただし、硬質なファブリックを用いてシャープな印象を与えながらも、イヴニングウェアでは流れるようなエレガンスを表現してしまうところが、今回のナルシソ・ロドリゲスの素晴らしいところ。ラストを飾るストレートに落ちる美しい3点のドレスは、胸を覆うプラスティックのプレートがセンシュアルで少しフェティッシュなテイストを加えています。

カラーパレットは、ブラック&ホワイトを基調にしながらも、本当の主役はフューシャ・ピンク。ブラック&ピンクってかなり好きな組み合わせだったりします。

ジェシカ・スタムの透けるシルバーのコートにホワイトのプリーツのスカートというスタイリングが、個人的にはベストルックかも。イリーナ・ラザルヌのトロンプロイユ風にコルセットのような刺繍を施したワンピースもおもしろい。

ジバンシィやバレンシアガを見た後だと、今季のNYでも最も注目すべきコレクションという思いをより強くしますね。これからもユニークな作品を見せてくれそうな、ナルシソ・ロドリゲスでした。


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| 2007 SS Womens | 00:41 | comments(0) | trackbacks(0) |
2007SS Behnaz Sarafpour
2006.10.09 Monday
ベハナース・サラフプールをさらっと。

シルエットは今シーズンのトレンドであるゆったりしたトラペーズやAラインがメイン。ボリューム感のあるコートやスカートが殆どで、ウェストもルーズ。

ストレートなシルエットのワンピースやペンシル・スカートに長靴っぽいブーツを合わせるスタイリングは、ちょっとダサい感じだけど、それはそれで可愛いかもしれない。

ジッパーをアクセントにしたり、襟をシアーなファブリックのトリムで飾ったりとなかなか興味深いディテールのアイテムも。ダルメシアン柄やポルカ・ドットなど、グラフィカルなプリントもおもしろいですね。

そしてラストを飾った、流れるようなシルバー&ゴールドのカクテル・ドレスの2ルックが素晴らしい。正直これ意外別にいらないかも(笑)。






| 2007 SS Womens | 03:07 | comments(0) | trackbacks(0) |
2007SS Temperley
2006.10.09 Monday
グッチ・グループへの売却の噂も流れている、ロンドンのアリス・テンパリーによるテンパリー

彼女自身が"Nomad"と呼ぶ今回は、サファリにインスパイアされ、エスニックな雰囲気も盛り込んだbohoなコレクション。

ゼブラ柄やレオパール柄、グラディエーター風のサンダル、ワイドなベルトなどはトライバルなテイストを演出するディテールですが、デイリーなウェアとして提案されたジャンプスーツやハイウェストのパンツなどはそれほど印象的ではなく。

一方で、裾にかけてすこしバブルに広がるドレープなショートなど、プリーツやフリルが施されたドレスはやはり秀逸。個人的にはJulianna Imaiのブラックのワンピースがべスト・ルック。

キモノ・スリーヴのコウモリの羽根のようなセーターも80年代の香りが色濃いアイテムも見られました。

終盤は好きな感じだし、色々と興味深いアイデアも見られたので、今後に(あるいは資本の注入に)期待したいところですね。






| 2007 SS Womens | 02:35 | comments(0) | trackbacks(0) |
2007SS Michael Kors
2006.10.09 Monday
日本でも放送が始まった"Project Runway"ですっかり一般にも有名になったマイケル・コース

優しげでふんわりとしたトラペーズなラインに、80年代風のセクシーさとタフネス。そしてミニやワンピースからゴージャスなイヴニングまで、旺盛な需要に応える豊富なドレス。これらをウェアラブルでカジュアルに、そして少しスポーティなテイストに落とし込んだコレクションが多く見られた今季のNYですが、これって完璧に彼の得意中の得意分野ですよね。

今回の大きな特徴は、バレリーナ風のデザインと80'sの2つ。

ゆったりと広がるスカートにタイトなストレッチ素材のなトップスを合わせたり、きっちり後ろにまとめたヘアスタイルはバレリーナ風。レギンズは、ワンショルダーのジャージー素材のセーターやストラップレスのミニドレスだけでなく、肩を強調したレギンズジャケットやコートなどともスタイリングされて、80年代風のテイストを加える役割も果たしています。

ブラックに加え、グレーやベージュ、キャラメル、ヌーディーなピンクなどニュートラルで淡いカラーパレットも、どこかレトロなセクシーさを効果的に演出。

高めにウェストをきっちりマークするかなりワイドでタフなベルトもキーとなるアイテム。ポップなテイストではなく、不思議とどのコレクションでも見られた古代ギリシアやローマのような印象を与える重みのあるバングルがポイント。パイソン

リボンがウェストを飾るセーター・ドレスにエンパイア・ラインのシフォンのドレス、スパンコールのアイテムやラストのゴールドのゴージャスなドレスなども素敵だけれど、リラックスしたニットや体に巻き付くようなキモノ・スリーヴのトップスやカーディガンも魅力的。

最高のアメリカン・シックのを見せてくれたマイケル・コースでした。










| 2007 SS Womens | 02:13 | comments(0) | trackbacks(0) |
2007SS Thakoon
2006.10.04 Wednesday
今年のSwarovski's Perry Ellis Awardで惜しくもドゥー・リー・チャンに敗れたサクーン・パニクガルによるサクーン。とはいえ、将来を最も期待されているNYデザイナーの一人であることには変わりありません。

そんな彼が今回見せたのは、そのCFDA/Vogue Fashion Fundにノミネートされた際に支援者から贈られたという牡丹と紫陽花(漢字にすると本当に素敵だね)に着想を得たという、花をテーマにした優しくガーリーなコレクションです。

序盤はタフタやオーガンザといった重めの素材のアイテムでスタート。渡辺杏のルックが特に素晴らしい。トップスのスリーヴはラッフルやプリーツがバラのつぼみを象り、ミニスカートはレイヤードは花びらのように体を包みます。

ヘムラインやネックラインにも、レイヤードなつぼみ風のモチーフを用いたり、ツイストやドレープを持たせて花弁風な造形にしたりと、デザイナーの確かな技術と表現力を感じさせます。

キム・ヌールダのアンダースカートにさりげなくアップリケを配したガウンはパーフェクトに美しい作品。

トラペーズなトレンチやチューリップ・スカート、キモノスリーヴなどゆったりしたシルエットとボリューム感で遊ぶアイテムも豊富です。

ネックからスリーヴにかけてのラインはまるで天使か妖精の羽根のよう。

ウェストをマークする細いベルトもガーリーな雰囲気を演出するのに効果的な役割を果たしています。淡いローズピンクも溜め息モノのかわいさですね。

3回目のレヴューになりますが、シーズンを追う毎に完成度が高まっているのがわかります。世界的にブレイクする日も近いのではないかと感じた、今季のサクーンでした。








| 2007 SS Womens | 02:41 | comments(2) | trackbacks(0) |
2007SS Luca Luca
2006.10.02 Monday
ルカ・オルランディによるルカ・ルカ

トレンドとなったボリューム感のあるトラペーズやAラインを取り入れ、これまでになくシルエットで冒険した今回は、モノトーンを基調としたカラーパレットでグラフィカルかつニートなミニマリズムを表現。

ベストやリブのタンクなどのトップスに、ストラップレスのドレスやピンタックのオーガンザのスカートを合わせるレイヤードなスタイリングや、クロップト・ジャケットにスキニーなパンツといった組み合わせ、ボーイッシュなクロップト・パンツなど、従来の顧客層よりも少し若い世代にもアピールするコレクションです。

もちろん得意のキュートなイヴニングも健在。スワンなシェイプのガウン、ホワイトのコットンにブラックのシフォンを重ねたパラシュートなドレス、ゼブラ・ストライプがバブルなシルエットのドレスが印象的。刺繍を施したチュールのサマードレスも素敵ですな。

スカートの種類も豊富です。アンダーバストにリボンをあしらったエンパイア・ライン、フロアレングスのパラシュート・スカート、アイレットのフルレングスのスカートなど。

序盤に登場したスポーティなレインコートや、修道士風のロングなコートもなかなか良いですね。

新しい展開を見せてくれたルカ・ルカでした。








| 2007 SS Womens | 00:32 | comments(0) | trackbacks(0) |
2007SS Zac Pozen
2006.10.01 Sunday
ドレスが注目のトレンドとなった今季のNYですが、ドレスといえばザック・ポーゼンを置いて他には考えられません。

主役は、パリでのコレクションではないかと錯覚させる程のゴージャスなドレスたち。

フリンジが膝下で遊ぶネイビーのドレスや、キャロライン・トレンティーニのショッキング・ピンクのバブルドレス、バラのデコレーションが施されたミニドレスをはじめ、どれも素晴らしい出来。まさに"Sex without vulgarity. Sex must never be vulgar"というデザイナーのコメントどおりです。

またドレスだけではなく、パンツやブレザーも淡い色合いのなめらかな質感の素材で、柔らかく流れるシルエットに仕上げられています。

80'sライクに肩幅が広めのブレザーにオーバーサイズなハイウェストのパンツ、セイラー風のジャレットにはチューリップ・スカート、といったスタイリングで作るボリュームのバランスも印象的。

色使いも、牡丹色やネイビー、キャラメル、アイヴォリーからショッキング・ピンクまで幅広くダイナミック。

ネックラインやウェストを飾るリボンやヘムラインのフリルといった、フェミニンなディテールが多くのアイテムで見られました。

繊細な中国風の刺繍で飾られたアイヴォリーやマットなブラック・サテンのドレスやキモノスリーヴなジャケットなど、オリエンタルでエキゾチックなテイストも見られました。30年代の上海のちょっとデカダンスな雰囲気?

クラシカルなハリウッド的グラマラスと、フランスのオートクチュール流のラグジュリアスなエレガンスを昇華して表現できる希有なデザイナーだと思います。

ショーの前に、スーツやジャケットの売り上げがドレスのそれを上回ったと語ったそうですが、やはり彼のシグニチャーがドレスであることを改めて感じさせてくれた、ザック・ポーゼンでした。









| 2007 SS Womens | 22:10 | comments(2) | trackbacks(0) |