コソの出来事

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2007SS Prada Mens
2006.07.23 Sunday
モードにおけるヴィジョナリーとしてのミウッチャ・プラダによる今季のプラダは、サイバーでエレクトリック。

会場には、各国のエピセンターを手がけるレム・コールハースのスタジオ(OMA/AMO)による架空のWebサイトが投影されていたようです。

フォーマルなテイラード・スーツの足元には、ウールのソックスとサンダルを。
グレーやベージュといったスモーキーなスーツやコートの中は、ケミカルでビビッドなカラーのシャツやニットを。そしてシンプルなシルエットのスポーティなアイテムには、アフリカのトライバルなプリントを。

対称的な要素の組み合わせが、エレガンスとスポーティさをうまく融合させた、未来的なスタイルを生み出しています。

そのコレクション全体のフューチャリスティックな雰囲気の源泉となっている、ナイロンのコートは、シルエットのボリュームを調整できるベルクロのマジックテープが少しレトロなイメージ。また、ボトムでフレアに広がるシルエットがどこか袴を思い起こさせます。同様にベルクロを使ってアシンメトリーな流れを固定するシャツや、パリっとしたコットンのボンバー・ジャケットのウェストをタイトに絞ったボリュームの作り方も、どこか東洋的な香りがします。

オレンジのバッグやナイロンコーティングされた帽子、強めの光沢のパテント・レザーのアイテムはどれも強烈な印象のアイテム。

ロゴのテキストこそないものの、明らかにプラダのものとわかる逆三角のモチーフを、首元や胸ポケットに施しているのも興味深いところ。

過去に囚われず、未来と真正面から対峙するミウッチャ・プラダの姿勢こそ、シーズン毎に死に行くべきモードの本来の姿を見据えたものと言えるのかもしれません。

そんなことを考えさせられた、今季のプラダでした。









| 2007 SS Mens | 03:53 | comments(0) | trackbacks(1) |
2007SS Burberry Prorsum Mens
2006.07.18 Tuesday
クリストファー・ベイリーによるバーバリー・プローサム

今季の大きなトレンドのひとつとなった、リアリティのある装飾を見事に作品に落とし込んだコレクション。一言で表現するならば、“disheveled elegance” というデザイナー本人のコメントがぴったり。テイラードで洗練されていながらも、リラックスしたスタイルが並びます。

Yazoo(!)の名曲"Only You"の流れる中スタートした今回も、中核となるアイテムはやはりトレンチ。新しいアイデアを毎シーズン見せてくれるベイリーですが、今季も素材とシルエットでこれまでと違った魅力を引き出しています。

ジャケットも同様ですが、広めの肩、かなり細めのベルトで締めることでより細さが強調されるウェスト、そして裾に向かってボリュームを持たせてフレアになるシルエットがエレガント。素材も麻やコットン、ナイロンだけでなく、柔らかなカーフスキンなど豊富です。

コレクション全体のクリーンな雰囲気のベースとなっているのが、多様されている白。アルパカやカシミヤのニット、コットン・ボイルのシャツなどの淡く気品のあるカラーパレットや、シャツやトレンチではビビッド・カラーもそれぞれ効果的に用いられています。

ニットやシャツはもちろん、トレンチやジャケットの袖を捲り上げるスタイリングがクリーンなのにセクシー。

後半に登場したイヴニング・ウェアは、白いニットやパンツに大粒のビジューやスワロフスキーを縫い付け、レディスのクチュール的要素を融合させたグラマーな作品。それでもクリーンな雰囲気を残しているのは、さすが。

他にもシルバーのシャツや、スパンコールのカーディガン、カシミアのTシャツも遊び心の感じられる魅力的なアイテム。

2トーンのタイダイ染めのシャツや、大き目のニットキャップなんかも面白いですね。

身に纏う者、そして見る者の心を高揚させるポジティヴなコレクション。

またひとつ新たなクリエイションのレベルに到達した感のある、クリストファー・ベイリーによるバーバリー・プローサムでした。










| 2007 SS Mens | 02:43 | comments(0) | trackbacks(0) |
2007SS MIU MIU Mens
2006.07.16 Sunday
ミウッチャ・プラダによるミュウ ミュウ

レディスは発表の場をパリに移した一方、メンズは引き続きミラノで。

とびきりスポーティでモダンなプラダ(レヴューは後日に)とは打って変わって、どこかエスニックな雰囲気の漂うユニークなコレクションを見せてくれました。

ベルトの絞りで、シルエットやウェストの位置を自在に変化させるジョッパーズをスタイリングの中核に、北アフリカやサファリを思わせるアース・カラーのアイテム、レゲエ・テイストなパッチワークのシャツ、首回りや袖の縁がラフに処理されたトップス、ターバン風に巻いたバンダナなどを合わせます。太めの淡い色合いのストライプも効果的。

ベレーとシャワーキャップを融合させたような帽子、サングラス、フロントのボタンが高めに配置されたジャケットとの組み合わせは、さりげなくミリタリー。

そして、ショートパンツや、メインのカラーパレットとなっているグレー、あるいは後半に多用されている光沢のある鮮やかなブルーのファブリックが加味するスポーティでモダンなテイストとのバランス感が絶妙。

ドローストリングのブルゾンも特徴的なフォルムを形作るのに一役買っています。

足元を飾るイエローやコバルト、エメラルド・グリーンのサンダルも良いアクセントに。

再び他の追随を許さない新しいスタイルを見せてくれたミウッチャ・プラダ。来シーズン以降、コレクション全体にどんな影響を与えていくか注目です。







| 2007 SS Mens | 04:36 | comments(0) | trackbacks(0) |
2007SS Jil Sander Mens
2006.07.16 Sunday
ラフ・シモンズによる2シーズン目のジル・サンダー

再びミラノのオープニングを飾った今回は、引き続きジル・サンダーらしさを残しストイックなまでにシンプルさを追求しながらも、よりデザイナー本人のテイストを強めたコレクションを見せてくれました。

テント型のレインコート、ショート丈のボクシーなジャケット、ゆったり目のTシャツなど、ボリューム感のあるシルエットのアウターやトップスが印象的。対照的に、ボトムは非常にスリムなテイラードのパンツが中心です。

テフロンでコーティングされたペール・グレーやブルーのプルオーバーやポロシャツ、完璧なカッティングのニットウェアも豊富。おなじみのクリスプな白シャツや、タイトなパンツとのスタイリングを意識したアイテムです。

今季のいくつかのコレクションで印象的な使われ方をしているエレクトリックなブルー、鮮やかなレッドやオレンジなどの単色使いも、ファウンダー時代にはあまり見られなかったカラーパレット。

特にブルーのマッキントッシュ・コートは、半透明なポリエステルのポプリンという素材使いの効果もあって、インダストリアルでフューチャリスティックな雰囲気。素材といえば、終盤に登場したショートスリーブのシャツの“diamond-polished”なレザーも印象的。

でもやはり主役は、このデザイナーとブランドの双方にとって、シグニチャーなアイテムといえるジャケット。独特のプロポーションとボリューム感が興味深いです。少し浮きながらもゆったりと体をなぞるリラックスしたシルエットがシモンズらしさを感じさせます。長めの丈に、なで肩でラグランなショルダー、そして低めに配置されたポケット。そしてフロントは“one-and-a-half-breasted”と呼ばれるシングルとダブルの中間にボタンを配置した独特なスタイル。

そしてこのプロポーションを強調するのが、完璧にコントロールされたディテール。ボタンは比翼で隠され、パンツもベルトレス。ベルトループすら布で覆う徹底ぶり。ポケットの配置や縫い目の処理に至るまで、余計な要素を徹底的にそぎ落とされ、まるでスタイルそのものが記号化されているのかのよう。

改めてデザイナーの才能とブランドとの相性の良さを感じさせるシーズンとなった、ラフ・シモンズによるジル・サンダーでした。










| 2007 SS Mens | 03:54 | - | - |
2007SS Gucci Mens
2006.07.08 Saturday
フリーダ・ジャンニーニによる初のメンズ・コレクションとなるグッチ

トム・フォード後の3頭体制でメンズを担当していたジョン・レイが明確なヴィジョンを打ち出せないまま終わっただけに、フリーダの手腕が注目されるシーズンです。

プリントのパターンが印象的なジャケットとスキニーなパンツからスタートした今回、フリーダが見せたのは60年代のグッチ全盛期を思い起こさせるセクシーなコレクション。

と言っても、そこにあるのはグッチ本来のクラシックなセクシーさ。これみよがしな(そして時に「あーやっぱりテキサスなんだねぇ」と感じさせてしまう)トム・フォードのギラギラした雰囲気とは異なるものです。

カラーパレットもターコイズ、アクア、エメラルド、パープル、タンジェリンなど明るくシック。使われ方もflamboyantにならずにちょうど良い感じです。

そして今回の陰の主役は、アーカイヴとして眠っていたネクタイのファブリックやプリントのモチーフです。バッグで見せてきたアーカイヴ使いのセンスの良さを再確認。

花のアラベスクのようなパターンを施したり、ハトメがスタッズされたりしているスエードやレザーのミニマムなシルエットのジャケットも魅力的なアイテム。ともかく最高にシックなスポーツウェア、少しrebelな香りのするエヴニングウェアが豊富で楽しい。

パイソンのショルダーなどのアクセサリー&バッグが充実しているのはさすが。

少し光沢のあるターコイズのシャツの上に、チョコレートカラーのカーディガンを重ね、ライトなカーキに白のストライブが入ったパンツというスタイリングが最高に素敵。

個人的にはNGなブレザーやダブルブレストのジャケットもここまで柔らかくて細いシルエットなら着てみたいかも。

既にレディスで見せた"Gucci girl"と同様に、フィレンチェのメゾンのアーカイヴを、デザイナー自身のホームであるローマのテイストをバックボーンにリノベートするのが、フリーダが編み出したモダンでリアルな新しい"Gucci boy"のスタイル。

正直なところ、グッチのメンズ・コレクションに好感をもったのはこれが初めてです。
たぶん僕はフリーダが意外と好きなんでしょうな。

そう、ひとつ注文を先に出しておくとしたら、頼むから前々任者のように安易なカウボーイ・スタイルとか取り入れるのはやめてね(笑)。

来季以降も楽しみなフリーダ・ジャンニーニによるグッチでした。









| 2007 SS Mens | 03:06 | comments(3) | trackbacks(1) |
2007SS Paris Mens Collection
2006.07.05 Wednesday
書きますと言っておきながらミラノもまだ全然なのに、パリが始まってしまいました(泣)。

ランウェイの写真はほとんど全部見ているのだけれど、まとめてレヴューする時間がなかなか確保できませぬ。

とゆーわけで週末まで少々お待ちを。いや出来るだけ明日も明後日も書くつもりでいますが(笑)。

やはりメンズもパリの方が良いですねー。特に初日を眺めたところでは、ラフ・シモンズのシグニチャーとドリス・ヴァン・ノッテンが素晴らしい。ルイ・ヴィトンはウェアラブルなテイストでまた素敵。

まだディオール・オムもクリス・ヴァン・アッシュも控えていると思うと期待大でございます。
| 2007 SS Mens | 02:52 | comments(0) | trackbacks(0) |
2007SS Neil Barrett Mens
2006.07.03 Monday
さて、ようやく2007SSのミラノのメンズのレヴューでございます。

まずは2006-07AWが個人的にかなり好みだったニール・バレットから。

先シーズンのミリタリーとイヴニング・ウェアのハイブリッドという秀逸なアイデアに続く今回は、ロンドンのシティのバンカーのスタイルをロックでスキンヘッドなスピリットで表現するという異色の組み合わせ。

証券取引所とバーという2つの異なる世界をつなぐのは、明晰で体系的なスタイルとニートでタイトなシルエットというニール・バレット自身のテイストです。

ンカーのシグニチャーとも言えるストライプのシャツをスリーヴレスにしたり、深いブルーのデニムにペイントが施したりといったわかりやすいアイテムも、バレット流のエレガンスとスポーティの要素を備えたモダンなテイストに。パンツもクロップされ、軽くロールアップしたスタイリングで。

ワイルドなチェーンも懐中時計のフォッブに。そしてどちらの世界からも愛されるサスペンダーをトロンプルイユなプリントで表現したシャツもコレクションを特徴づける重要なアイテムのひとつ。

白基調のモノクロームを中心に、時折グレーを配するカラーパレットが非常に効果的。ニートな白のジャケットとボトムをベースに黒のレースアップのブーツ(レースは白!)やベルトで締めるという組み合わせが不思議と新鮮。ともかくクリーンなホワイトがまぶしい。特にデニムが魅力的です。

胸元が大きく開いたベストも気になります。セクシーなのにスタイリングでとてもニートな雰囲気に。少し2006SSのクリス・ヴァン・アッシュを思い出しますけどね。

今回はアーミーというよりダブルのジャケットやアシンメトリーなジップアップあたりにネイビーな雰囲気を感じたりもします。おなじみのMA1ライクなレザーのボンバージャケットは今回もいくつか登場。

いつものように最高にモダンなコレクションを見せてくれたニール・バレット。

もちろんエディ・スリマン後の流れを受けたスタイリングであることに違いはないけれど、トラディショナル、ロック、スポーツ、ミリタリーといった様々な要素をここまで完璧なモダニティに昇華できるデザイナーは、やはり彼を置いて他にありません。

2007SSも個人的にマスト・バイなコレクションのひとつになりそうです。








| 2007 SS Mens | 01:16 | comments(0) | trackbacks(0) |
2007SS Milan Mens Collection
2006.06.27 Tuesday
2007SSの開幕です。まずはミラノのメンズから。

オープニングを飾ったジル・サンダーをはじめ、バーバリー・プローサム、コスチューム・ナショナル、そしてプラダなど初日のコレクションを見た感じだと、本当に久しぶりにクリーンでニートなムード。カラーもクリアでアイテム自体はどれもシンプル。

全体的にはスポーティーなんだけど、ジャケットがアヴィエイターなテイストだったり、スタイリングがモッズだったり。そうそう、スポーティーといってもプラダに見られるようにサーフっぽい感じが強いです。

あとはダブルのジャケットが目立ちますねー。

でもなにより印象的なのは、2006-07AWのレディスの流れそのままのボリューム感のあるゆったりとしたシルエット。特にジル・サンダーなんかはSFを見ているような気分です。

まーまだ全体のトレンドはよくわからないけど、今週後半から早速レヴューを始めるつもりでございます。
| 2007 SS Mens | 02:06 | comments(4) | trackbacks(0) |