コソの出来事

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2006-07AW Rochas
2006.04.02 Sunday
オリヴィエ・ティスケンスによるロシャス

ティスケンスが元来持っているゴシック&ダークなテイストがトレンドとマッチした今回は、昨シーズンから見られるようになったパンツ・スーツでスタート。ドレスからデイリーウェアへと焦点が徐々に移っていることを感じさせます。

小さな梯子をもって登場したのは、今季のテーマのひとつである"little chimney sweep"を象徴?

冒頭の黒のスエードのパンツは、同じく黒のサテンでトリミングされていますが、今季はこのパンツ・スーツのバリエーションがコレクションの核。ベストと合わせたり、パンツの裾が折り返しになっていたり、ジャケットもラペルがレイヤードになっていたり。

基本的なシルエットは、お馴染みの細長くタイトなライン。カラーパレットは、黒やグレーを中心にスモーキーなテイスト。シルバーのアイテムも数点見られました。

ボウタイにラッフル付きブラウス。白いシャツにタイトなパンツ、そして黒のベストを合わせるスタイリング。ショートパンツやニット・ジャケットなどのアイテムは、テーラリングを取り入れたクラシックなマスキュリンだったりボーイッシュだったりするのですが、シルクやオーガンザといった素材使いで中和しています。

ウェストからフレアになっているドレスやスカートは今シーズンのボリューム感にも通じるスタイル。

ティスケンスが"cloud dress"と呼ぶ、積乱雲のように滲んだ色が流れるドレスや、ボトムの弾む軽やかなマーメイドドレスなど、イヴニングも素敵です。電線に止まっている小鳥をプリントしたアイテムも印象的。

より静謐に、よりアンドロジーナスに、しかしあくまで女性のウェアとして。ロマンティシズムをモダンかつリアルなコレクションに落とし込むという難しい仕事を、まだ20代という若さで見せてしまうオリヴィエ・ティスケンス。

デザイナー自身の進化も楽しみなロシャスでした。








| 2006 FW Womens | 23:49 | comments(0) | trackbacks(1) |
2006-07AW Chanel
2006.03.26 Sunday
カール・ラガーフェルドによるシャネル。個人的には久しぶりのヒットです。

白と黒のコンストラクション、ツイードといったお馴染みのメゾンのモチーフをうまく使いながらも、ボトムとトップのショート&ロングの絶妙な組み合わせと、ゴシックなディテールで、新鮮なスタイルを提案しています。

ロング丈の切りっ放しののツイード・ジャケットには、ミニスカートと黒いのパテントのトゥが印象的な真っ白いニーハイブーツを合わせて。ジェマのレザーのミニ、白のブラウス、黒のニーハイブーツ、そして風になびくライトでロングなトップスとのスタイリングも素敵です。

かなりタイトなウェストから広がるシルエットが今回のキーポイントにひとつ。

フェミニンな要素を廃したようなコレクションが多かった今季でしたが、さすがシャネル。スタイリングやデコラティヴなディテールでガーリーな雰囲気を演出しています。普通にかわいい。

ボウタイとフリルつきのシフォンのブラウスといったアイテムと合わせることで、エレガンスなテイストも。サテンのリボンのヘアバンドはキュートな印象。

ステラ・テナントの全身にクリスタルをまぶしたコートは、今季のシャネル流シック&ゴージャスの究みですね。細身のシャープでモダンなシルエットのルダンゴートにも、スリーブや肩に刺繍やビーズ、ゴールドのスタッズなどで飾られています。服だけではなく、ネックレスやベルトのバックルにもダイヤモンドなどゴージャスなマテリアルが。

今季のマスキュリンなトレンドを象徴するひとつのアイテムであるルーズめのワイドパンツも完璧。マリアカルラは最高です(笑)。かなり膨らんだシルエットのパフスリーブ&バルーンスカートなども、同様に今シーズンのボリューム感という流れを押さえた作品。

終盤に登場した、ワンショルダーのドレスは、見方によってはモスリンのTシャツと言えるかもしれない興味深いアイテム。

何かのレヴューで書かれていたのですが、今回の赤いビーズをネックラインに織り込んだ黒のシフォンのドレスは、ロシア風の意匠への言及とのこと。そういえば、ロシア公爵との恋愛はココ・シャネルを語る上で忘れてはならない出来事でしたねぇ。

ツイードやモノトーンといったわかりやすいモチーフだけでなく、ココ・シャネル自身のストーリーに絡めたアイデアも含めて、このメゾンから得られるインスピレーションをここまでフルに活かしたクリエイションを創り出すカール・ラガーフェルドの才能には驚かされるばかりです。そしてそれを何十年も続けているのだから。









| 2006 FW Womens | 01:46 | comments(0) | trackbacks(0) |
2006-07AW MIU MIU
2006.03.26 Sunday
パリに発表の場を移して初めてのコレクションとなるミウッチャ・プラダによるミュウ ミュウ。会場には、Lape'rouseというエミール・ゾラやヴィクトル・ユーゴー、アレクサンドル・デュマらのサロンとっていたという歴史的なレストランが選ばれました。

テーマは"Angelique in Paris - who was rich and became poor"。ミラノのプラダが、メンズと同じ流れの都会のジャングルで戦う新しい現代人の強さを描いたのに引き続き、ミュウ ミュウのもつアンジェリックなテイストは残しながらも、タフさを加えた新しいシルエットを見せています。

白いアイメイク、ぼさぼさのヘアー、そして赤い唇。毛足の長いファーのスリーブのベルテッド・ジャケットや、ほんの少しボトムでフレアになっているタイトな黒のトレンチ。足元はアイルランドにルーツをもつ穴飾りを施したウェッジ・ソール。ワンショルダーをずらしたスタイリングもセクシーさとタフさの双方をうまく演出しています。

ボトムがフレアになっているシルクのミニドレスは静物画のハンドペインティングや、ブロケードのドレスのプリンティングが印象的。

気になるディテールはファー。特にジップアップなどのカジュアルでスポーティなアイテムでもスリーブやトリミングで用いられ、シックなテイストにまとめるのに一役買っています。

全体的にアンジェリックとはいっても、結構強烈。好き嫌いがかなり別れそうな気もしますが、プラダのディフュージョンではなく、独自の世界観を持ったデザイナーズ・ブランドとして強化していくという方向性を明確にした、今季のミュウ ミュウでした。






| 2006 FW Womens | 01:25 | comments(0) | trackbacks(0) |
2006-07AW LANVIN
2006.03.22 Wednesday
今シーズン様々なメゾンが提案した新しいボリューム感。そんな中でも、アルベール・エルバスによるランバンはリアルでありながらもエレガントでチャーミングなコレクションを見せてくれました。

とはいっても他のメゾンほどボリュームを強調したものではありません。ここ数シーズンの間に、完全にエルバス流ランバンのスタイルとして確立されたハイウェストを帯のようなベルトでマークした細いシルエットを基本となしがらも、いつもよりもゆったりと優しく体のラインをなぞる服が並びます。

素材違いで黒を重ねたスタイリング。エルバスお得意のシックなLBD、タイトスカート、バギーも見られた細めのパンツ。お馴染みの赤いヒールとの組み合わせがセクシーでインプレッシヴ。大きめのボタンとケープが興味深い黒のストレートなコートや、ドレープやフリルの施されたチュールの妖精のようなドレスなど本当に完璧。

ダークカラーが目立った今季では珍しくヌードカラーも多く用いられていたことも印象的。トロンプロイユの役割も果たしているカラーパネルの使い方もおもしろいですね。

トレンドとしてガーリーな路線はひとまず終わりをつげたものの、強さを全面に押し出すあまりに過剰に歴史的な意匠を用いてデコラティヴに走り過ぎているように感じるここ数シーズンのパリにおいて、エルバスの表現するシンプルでモダン、かつ芯のあるエレガンスこそ本当に評価されるべきものだと思います。

確かにバレンシアガやマックイーンやパワフルでスペクタクルなコレクションのエネルギーは強烈だけれど、あれこそがクリエイションというような言い方は、どうしてもなにかの郷愁に浸っているように見えて気になるのだよね。。。

STYLE.COMでも指摘されているのように、ディオールのニュー・ルック、クリストバル・バレンシアガのボリューム感、スキャパレリのシュールレアリズム、そしてエルバス本人のメンターともいえるサンローランのパンツスーツ及びスモーキングスタイルという、パリのエレガンスに革新をもたらしてきた要素をすべて昇華させたような、極めて正統的なコレクションです。繰り返しになりますが、それを21世紀流の新しいモダニティを通して表現できるエルバスはやはり素晴らしい。

とまあ、超贔屓のデザイナーなので絶賛してしまいましたが、好きなものはしょうがない(笑)。というわけで今後もどうしたって期待のランバンでした。










| 2006 FW Womens | 02:13 | comments(2) | trackbacks(0) |
2006-07AW A.F. Vandevorst
2006.03.21 Tuesday
コレクション期間直前にランジェリーのラインも発表して話題を呼んだフィリップ・アリックスとアン・ヴァンデヴォルストによるA.F.ヴァンデヴォルスト

ランジェリー風の要素を取り入れたアイテムは、彼らの得意するところなのですが、今回も随所で効果的に用いられています。

コートとコルセット風のランジェリー、ブラウスとガーターの組み合わせ。あるいはニーハイのブーツとラビット・ファーのマントに覆われて裾を少し覗かせた黒のレースのスカートといったフェティッシュなスタイリングがおもしろい。

基調となるカラーパレットは白。少しクリーム色がかっているのが印象的ですが、全体的にパリッとしたクリーンなイメージ。

豊富なバリエーションで展開したのジレが今回のキーとなるアイテム。ピンストライプのウェスト・コートやベストといったマニッシュな服も気になります。

ジャージー素材の黒のドレスや珊瑚色のワンピースなども素敵でした。

ラビット・ファーのブーツやグローブ、アイメイクなどに代表される、いつもの少し不気味でファニーなテイストも残っていて、他にないユニークな雰囲気を演出しています。

そう、British Vogueの評にもあったとおり、一夜を過ごした後のちょっと気だるい感じ。なんか妙にリアルなのはなぜだろう(笑)?

やっぱりこの人たちのコレクション、好きなんです。







| 2006 FW Womens | 01:50 | comments(0) | trackbacks(0) |
2006-07AW Yves Saint-Laurent Rive Gauche
2006.03.19 Sunday
サンローラン本人が最後のショーを行ったのと同じポンピドゥー・センターで行われた、ステファノ・ピラティによるイヴ・サンローラン・リヴ・ゴーシュ

"powerful clothes women might want to wear. A sort of versatile uniform"というデザイナーのコメントどおり、強くかつ「欲しい」と思わせるような素敵な作品が並びます。

今回特筆すべきなのは、サンローラン本人の作品が持っていたsexualな雰囲気が加わったこと。

PVCの漆黒のトレンチやレザー・ブラウス、エプロン・ドレスはなどはフェティッシュなハードさと抑制的な雰囲気が同居する非常に興味深いアイテム。

先シーズンにも見せたハイウェストをマークするチューリップ・スカートの延長線上ともいえる、ベルテッドのチュニックがセクシーです。こちらもメゾンのアーカイヴのひとつであるアフリカ風の装飾をネックラインに施し、刺繍も加えたシフォンのものも魅力的。サンローランを思い起こさせる肩のシルエットのラインが、服によりクールな強さとセクシーさを効果的に演出しています。

また、チューリップ・スカートに加え、ニットのイヴニング・ケープも今季の大きなトレンドであるボリューム感のあるコクーン・シルエットをピラティ流に仕上げるのに一役買っています。

ゴールドで細くトリミングしたショート・スカート、黒のパテント・レザーで縁を飾ったテクスチャー・ウールのコートやモンドリアン柄にスパンコールを刺繍したドレスなどグラフィカルなディテールは個人的に好きな感じ。

タフタやベルベット、ファーなど様々な素材を用いたボウタイも面白いアイテム。もちろんバッグやプラットフォーム・シューズなど、シックなデザインの中にゴールドやクロコダイルなどの素材を用いたラグジュアリーなアクセサリーも要注目です。









| 2006 FW Womens | 23:02 | comments(0) | trackbacks(0) |
2006-07AW Nicolas Andreas Taralis
2006.03.15 Wednesday
ヘルムート・ラングとディオール・オムのエディ・スリマンの下で働いていた後に独立した、ニコラス・アンドレア・タラリス

テーラードのタキシードにシャイニーなブラック・デニム、ハイ・カラーの白シャツというスタイリング。クリス・ヴァン・アッシュや今シーズンからランバンのメンズを手がけているルカ・オッセンドライバーに代表される、スリマン・スクールとでも言うべき流れが顕在化していることを再認識させられます。

タイトなレザ・コートのミリタリー・テイストや、少しルーズで長めのシルエットからは、休止状態に追い込まれているラングへのオマージュでしょうか。

3シーズン目にして初のショーとなる今回、ラングやスリマンの大きな影響を感じさせつつ、彼の作品をインプレッシヴなものとしているのは、その独特なケープやマント風コートの使い方です。広く切り裂かれていたり、長く垂らしてみたり、頭から被ってみたり。

カラーパレットは、モノトーンに加えてグレーが基調。アクセントとして使われている、くすんだ感じの赤が非常に印象的。この色感かなり好きです。

パンツに施されたクロスライン・モチーフが、控えめにパンクでアヴァンなテイストを演出しています。一方で数点見られたゴールドのアイテムはグラムな雰囲気。

エディ・スリマンによるレディスの噂が絶えないのも、彼への期待感の裏返しなわけですが、ある意味ではヴァーチャルにそれを体験させてくれているような、ニコラス・アンドレア・タラリスのコレクション。

ドイツとギリシャのハーフという彼ですが、今後どのようにオリジナリティを出していけるか、要注目です。





| 2006 FW Womens | 01:40 | comments(0) | trackbacks(0) |
2006-07AW Viktor&Rolf
2006.03.13 Monday
正直なところ、プラダ、グッチ、ジル・サンダーくらいしか興味を惹かれるものが見当たらなかったミラノはひとまず飛ばして、先にパリに行きます(それでも1週間遅れ・・・)。

まずは、ボリューム感と何よりも強さが際立つ今シーズンのパリで、今季も50年代風のエレガンスにこだわった、ヴィクター&ロルフ

LBDやトレンチ、ラッフル・ブラウスにグレーのIラインのスーツ、クリノリンのようにボリュームを持たせたスカートなど典型的なパリのクラシック・スタイルが並びます。

ただし、ショーの最中に流れたコーラスが "We wanted a rigorous kind of elegance, but not soft. Like armor"と歌うように、優美なだけではない、強さをもったエレガンス。モデルたちの顔を覆う粗いメッシュのフェンシング・マスク、ブルース・ナウマンの甘い曲をバックに語られるすべてを拒絶するかのようなspoken wordが、そうした側面を強調します。

構築的なラッフル・カラーのトレンチやブラウス、バレリーナ風のアンブレラ・スカートや球根型のスカート、幾重にも連ねたパフ・スリーブといった、シルエットのボリューム感やディテールが、単なるクラシックのリバイバルに止まらない斬新さを作品にあたえています。

カラーパレットはブラックを基調に、アクセントとしてシルバーが多様されているのが印象的。メタリックなシルバーは服だけでなく、ラメやウェストをマークするリボン、カフスなどのディテールでもでフューチャリスティックなテイストを加える役割も担っています。

クチュール全盛のパリの50年代のスタイルを、彼らのルーツともいえるコンセプチュアルでエキセントリックな限りなくクチュールに近づけたRTWというアイデアに立ち返ったともいえるコレクション。

フィナーレに登場した、スカートのプリーツが美しいバレリーナ風のシルバーのマリエに未来も感じさせる、ヴィクター&ロルフでした。






| 2006 FW Womens | 02:03 | comments(0) | trackbacks(1) |
2006-07AW Calvin Klein Collection
2006.03.12 Sunday
7シーズン目を迎えたフランシスコ・コスタによるカルバン・クライン・コレクション

シルク・シフォンやチュール、ウール、モヘアといった素材を重ねながらも、まるでランジェリーのように透明感のあるヌーディでエアリーなドレスが素敵。多くの作品で見られたV字モチーフの刺繍の反復がコスタ流カルバン・クラインのモダンな雰囲気を効果的に演出しています。

ゆったりとしているのに、細長い印象を与えるシルエットのドレスに、オーバーサイズめのコートを合わせたスタイルがエレガント。

ビーズ使いや繊細な刺繍、裾のプリーツなどのディテールも素敵です。
フィナーレを飾った真紅のドレスは最高にセクシー。

コスタのテーラリングのスキルを最高の素材を用いて存分にドレスで応用してみせた、素晴らしいコレクション。でまあSTYLE.COMにも書いてあるとおり、スーツも見たかったけどね。

毎シーズンがベストという感じで波に乗ってきたフランシスコ・コスタによるカルバン・クラインでした。







| 2006 FW Womens | 00:20 | comments(0) | trackbacks(0) |
2006-07AW Luella
2006.03.12 Sunday
ここ昨シーズンから、なんとなく気になっているルエラ・バートリーによるルエラ

アメリカンなロカビリーとロンドンのパンクをミックスしたスタイルを基本に、トラディショナルな英国調のモチーフを取り入れたコレクション。そこにベルベットな素材感もいかした、パンツスーツやドレスボクシーなジャケットなどでレディライクなテイストも取り入れてまとめています。

細身のジーンズにブラウス、カーディガンとウェストをマークした格子柄のビスチェ・ドレス、ハードなショート丈のレザー・ジャケットにエレガントなワイドパンツ、といったミックス・スタイルが魅力的。ランプシェード・ドレスなどところどころにカントリーっぽい雰囲気も感じさせる作品も。パールが多様されているのも印象的。

バッグやアクセサリーも少しリュクスで遊び心のあるアイテムがたっぷり。ボウタイがところどころで用いられているのも面白いですね。

最近は、アイザック・ミズラヒとのコラボも記憶に新しいターゲットとも仕事をしているようです。このピンクのエンパイア・ラインのワンピース・ドレスが40ドル弱!

活躍の幅も広がってますます楽しみなルエラ・バートリーでした。






| 2006 FW Womens | 00:00 | comments(2) | trackbacks(0) |