2011.03.29 Tuesday
2011-12AW Hakaan
Hakaan YildirimによるHakaanの2011-12年の秋冬コレクション。
昨年ANDAM Prizeも獲得し、Mert Alas & Marcus Piggottの強力なバックアップを受けての注目のコレクション。昨シーズンはCarine RoitfeldやNaomi Campbellがフロントローに並んだことでも話題になりましたが、今回はParis Fashion Weekの初日でありながらDaphne Guinessもご登場という快挙。RitzのPool Roomという会場もまた期待感を高めます。
ランウェイを歩くモデルもcreative directorであるMert Alasの影響もあってか、非常に豪華。昨シーズンも登場したMariacarla Bosconoに始まり、Natalia VodianovaにKarolina Kurkova、Natasha Polyといった並びはビッグメゾンでも最近なかなかお目にかかれないところ。個人的にはMariacarlaが出ているというだけでもう十分だったりはするのですが。
コレクションの内容はというと、今季の大きなトレンドであるマスキュリンとフェミニンな要素をバランスよく配して、Hakaanらしいミニマルでグラマラスなテイストの純度を高めたなかなかのコレクションとなっています。カラーはブラック、ホワイトにレッドがベース。ドレスはタイトに丈も今季の流れとは外して短めに。一方でパンツやロングのコートのルックは緩やかに。ボクシーなスーツのルックも、ラペルを内側にも反転させてベストのように見せたり、ジャンプスーツのようなワンピースで見せたり。
GucciやYves Saint Lauren的な官能や、Helmut LangからRick Owensまで通貫するミニマリズムや重層的な構築性の、単なる参照に留まらない新しさの萌芽を感じさせるコレクションになっているのではと思います。
若干扱いがハイプ気味なのが気がかりではあるものの、今後もその進化に期待したいHakaanでした。
昨年ANDAM Prizeも獲得し、Mert Alas & Marcus Piggottの強力なバックアップを受けての注目のコレクション。昨シーズンはCarine RoitfeldやNaomi Campbellがフロントローに並んだことでも話題になりましたが、今回はParis Fashion Weekの初日でありながらDaphne Guinessもご登場という快挙。RitzのPool Roomという会場もまた期待感を高めます。
ランウェイを歩くモデルもcreative directorであるMert Alasの影響もあってか、非常に豪華。昨シーズンも登場したMariacarla Bosconoに始まり、Natalia VodianovaにKarolina Kurkova、Natasha Polyといった並びはビッグメゾンでも最近なかなかお目にかかれないところ。個人的にはMariacarlaが出ているというだけでもう十分だったりはするのですが。
コレクションの内容はというと、今季の大きなトレンドであるマスキュリンとフェミニンな要素をバランスよく配して、Hakaanらしいミニマルでグラマラスなテイストの純度を高めたなかなかのコレクションとなっています。カラーはブラック、ホワイトにレッドがベース。ドレスはタイトに丈も今季の流れとは外して短めに。一方でパンツやロングのコートのルックは緩やかに。ボクシーなスーツのルックも、ラペルを内側にも反転させてベストのように見せたり、ジャンプスーツのようなワンピースで見せたり。
GucciやYves Saint Lauren的な官能や、Helmut LangからRick Owensまで通貫するミニマリズムや重層的な構築性の、単なる参照に留まらない新しさの萌芽を感じさせるコレクションになっているのではと思います。
若干扱いがハイプ気味なのが気がかりではあるものの、今後もその進化に期待したいHakaanでした。
2011.03.27 Sunday
2011-12AW Anne Valérie Hash
Anne Valérie Hashの2011-12年の秋冬コレクション。
柔らかなレイヤードのスタイリングをベースに、いつもよりさらにスローチーなシルエットで、Style.comの評にも"pajamalike"とあるように、よりリラックスした雰囲気を演出。そこに直線的でボールドな素材感のジャケットを乗せ、ボトムもくるぶし丈のクロップトなバンツにとチャンキーなプラットフォームを足元に合わせるバランス感覚も、マニッシュな要素を巧みに取り入れるAnne Valérie Hashらしさが少し違う形で表現されているようにも感じたり。
しかしなによりも大事なのは、クチュールも手掛ける確かな技術で表現されるディテールの素晴らしさ。というわけで、今回も個人的にはAnne Valérie Hashの2011-12年秋冬のコレクションでした。
柔らかなレイヤードのスタイリングをベースに、いつもよりさらにスローチーなシルエットで、Style.comの評にも"pajamalike"とあるように、よりリラックスした雰囲気を演出。そこに直線的でボールドな素材感のジャケットを乗せ、ボトムもくるぶし丈のクロップトなバンツにとチャンキーなプラットフォームを足元に合わせるバランス感覚も、マニッシュな要素を巧みに取り入れるAnne Valérie Hashらしさが少し違う形で表現されているようにも感じたり。
しかしなによりも大事なのは、クチュールも手掛ける確かな技術で表現されるディテールの素晴らしさ。というわけで、今回も個人的にはAnne Valérie Hashの2011-12年秋冬のコレクションでした。
2011.03.27 Sunday
2011-12AW Azzaro
Vanessa SewardによるAzzaroの2011-12年の秋冬コレクション。
今季はサンバイザーを合わせたスタイリングもあって、いつになくスポーティでシンプルな印象。カラーパレットも、クリスタルの刺繍を施したゴールドとシルバーのレースのルックを除けば、ほぼ黒をメインに数点の白のアイテムを加えた構成に。白のライニングもモダンな雰囲気を強めていますね。
それでも、リボンモチーフのディテールやケープなバックスタイルにプリーツ、そしてトランスパレントな素材使いで、フェミニンな要素もVanessa Sewardらしく主張し過ぎない形でしっかりと盛り込んでいます。丈も膝上のアイテムが多いのがポイントですねー。あとはオールインワンなアイテムも今回の特徴のひとつかも。
Vanessa Sewardは、60年代のフレンチポップのスターであるSylvie Vartanからの影響に言及しているようで。
個人的にはタキシードとピーコートをミックスしたようなルックがあったりしたのがうれしかったりしましたが。
残念ながら後日Vanessa SewardがAzzaroを去ることが発表され、彼女による最後のコレクションとなってしまった今季。Azarroの後任のデザイナー選びとVanessa Sewardの次の動きに、今後しばらく注目です。
今季はサンバイザーを合わせたスタイリングもあって、いつになくスポーティでシンプルな印象。カラーパレットも、クリスタルの刺繍を施したゴールドとシルバーのレースのルックを除けば、ほぼ黒をメインに数点の白のアイテムを加えた構成に。白のライニングもモダンな雰囲気を強めていますね。
それでも、リボンモチーフのディテールやケープなバックスタイルにプリーツ、そしてトランスパレントな素材使いで、フェミニンな要素もVanessa Sewardらしく主張し過ぎない形でしっかりと盛り込んでいます。丈も膝上のアイテムが多いのがポイントですねー。あとはオールインワンなアイテムも今回の特徴のひとつかも。
Vanessa Sewardは、60年代のフレンチポップのスターであるSylvie Vartanからの影響に言及しているようで。
個人的にはタキシードとピーコートをミックスしたようなルックがあったりしたのがうれしかったりしましたが。
残念ながら後日Vanessa SewardがAzzaroを去ることが発表され、彼女による最後のコレクションとなってしまった今季。Azarroの後任のデザイナー選びとVanessa Sewardの次の動きに、今後しばらく注目です。
2011.03.27 Sunday
2011-12AW Alexis Mabille
Alexis Mabilleの2011-12年の秋冬コレクション。
いや実は今季に関してはコレクション期間中にルックを眺めた時からちょっと迷っておりましてね。しばらく経ったいまでもやはりそうだったのでした。しかし端的に違和感の源泉はペイズリーだという結論に。タートルネックやカラー付きのアイテムをレイヤードのベースにするスタイリングについてはまあケースバイケースかなー。それ以外の要素は分解していくといつも通りなのですが。
というわけで個人的に微妙に感じたモチーフを完全に排除したら、非常に満足な結果になったという次第。つまり後半以降はかなり好きなのでございますよ。クチュールからの流れを受けたドレスも終盤にはありましたが。まあこんなこともあるさ。
いや実は今季に関してはコレクション期間中にルックを眺めた時からちょっと迷っておりましてね。しばらく経ったいまでもやはりそうだったのでした。しかし端的に違和感の源泉はペイズリーだという結論に。タートルネックやカラー付きのアイテムをレイヤードのベースにするスタイリングについてはまあケースバイケースかなー。それ以外の要素は分解していくといつも通りなのですが。
というわけで個人的に微妙に感じたモチーフを完全に排除したら、非常に満足な結果になったという次第。つまり後半以降はかなり好きなのでございますよ。クチュールからの流れを受けたドレスも終盤にはありましたが。まあこんなこともあるさ。