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2008.09.28 Sunday

September 28, 2008 | Google Android, T-Mobile G1

gPhoneとかとかT-Mobile Dreamとか色々な呼び名がありましたが、Googleの10周年と合わせるように正式発表された、初のAndroid PhoneとなるT-Mobile G1。

色々なところで色々なことが語られているでしょうが、私のいつも読んでいるエントリの中から、気になる言説をピックアップしてみました。まあ敢えて私の言葉で語ることもないかなー、というくらい既定路線な話ではあるので。



まずはいつものように、TechCrunchから。

T-Mobile G1は、パラダイムシフトなのだろうか (TechCrunch Japanese)
これが普及すれば、事実上Googleは全人類をGoogleの巨大なネットワークに繋げて、われわれのあらゆる入力と出力を制御することになる。そうならないときは、新しいオタクの一群がこの上に何かを作り始め、AndroidをBSDやAppleのOS Xのようなものに変えるだろう。いずれにしても、これはプログラマーにとってもオタクにとっても、そしてある意味では一般消費者にとっても利益になることだ。しかし、今やるべきことは、一般のスマートフォンユーザーに対して、(MicrosoftやBlackberryのRIMの製品ではなく)これこそが、みんなの求めているものだと説得することをおいて他にない。

Androidを使ってみた:iPhoneではない。が、かなり近い (TechCrunch Japanese)
しかし忘れてはいけない。つまるところこれは、Android対iPhoneという話ではない。ウェブフォン対「非スマートフォン」なのだ。様々な機能、特にウェブ閲覧とメールに関してiPhoneに対抗しようとするだけでも、モバイル市場が再定義されるきっかけになる。ハードルは上げられたのだ。今日以降、電話機にはコンピューター並みの能力が期待される。参加したいのであれば。



翻って日本の反応を見ると。TechCrunchが指摘するように、スマートフォン(Webフォン)かそうでないか、という軸なのだよね。やはり。

試行錯誤する勇気 − スマートフォン vs. 日本型携帯 (Tech Mom from Silicon Valley)
ユーザーの「思い入れ」や「慣れ」の要素が大きい携帯電話では、こういうのはビジネス的にリスクが大きいけれど、でも試行錯誤をやめてしまったら、新しい方向性の芽をひとつ摘むことになるんじゃないだろうか。いわゆる日本式ガラパゴス携帯のほうが、支持派が多いのは決まっている。しかし、それをもって「こっちのほうが優れている」とか、「いや、日本じゃこーゆーのはダメだよ」とか決め付けられると「むぅー・・・」と思ってしまうのは、冒頭のような私のひがみ根性のせいもあるのだけれど、産業の話として、「試行錯誤をする勇気」の芽をつぶす発言だという気がしてしまうからでもある。



ちなみにこれが実際のAndroidのデモビデオ。Google系のツールがスムースに、シームレスに使えるのは当然だけれど、やはりStreet Viewは破壊的だねぇ。T-Mobile G1の基本仕様は、Engadgetのこちらの記事がまとまっているのではないかと。

[CG]このグーグルAndroidデモビデオは必見だ (TechCrunch Japanese)




そして目指す最後に目指す方向性は、ユーザがあらゆるキャリアを自由に選べるような世界。

Googleのワイヤレスキャリア迂回戦略 (TechCrunch Japanese)
Googleが、最近公開された特許で、オープンなワイヤレスワールドのビジョンを語っている。そこではモバイル機器(特にスマートフォン)と特定の携帯電話サービスプロバイダーとの結び付きはもはや存在しない。
Googleの「フレキシブルなコミュニケーションシステムと方法」に関する特許は、携帯電話ユーザーがさまざまなネットワークや方法を通じて接続する自由を持つべきであり、ユーザーが選択する通信サービスはいついかなる時と場所でも競争市場の原理で決まるべきであると主張している。
この特許には、そのようなシステムでは「複数のワイヤレスプロバイダーが、ユーザーに通信サービスを提供するために、リアルタイムで入札を行う透明なオークション市場」が必要であると明確に記載されている。Googleは、AdWordsやAdSenseの経験を生かして、そういう市場を構築するのに適しているかもしれない。キャリア側はあらゆる手段を尽くしてそんなシナリオに抵抗するだろう。ユーザーを契約で縛ることもできない、ただの「パイププロバイザー」になり下がってしまうのだから。
この特許は、できるだけ多くのデバイスでできるだけ多くの人をオンラインに、というGoogleの大局的な政策の一環だ。だからこそ、gPhoneを発表しFCCに圧力をかけ、Larry Pageは空き帯域開放のサポートに躍起になっているのだ。 特に空き帯域の開放によって、モバイル機器の接続ポイントが増え、無線キャリアの魅力的な代用になる可能性がある。そして、Android搭載の電話機が、最初にこのフレキシブルな接続システムの恩恵を受けることになるのかもしれない。


とりあえずGoogleに任せておくのが、最善の選択肢だと思うのだけれど、違うのかな?
2008.09.22 Monday

2009SS New York Fashion Week Sneak Review Part 4

さてさて。2009SSのNYのSneak Reviewの第4弾。今回は時間があれば個別で詳細なレヴューをしたい感じの気になるコレクションをいくつかご紹介。今日のところはルックのピックアップだけでお許しくださいませ。。。


Alexandre Herchcovitch
 シーズンを追う毎に完成度が高まっているAlexandre Herchcovitch。そろそろ再ブレイクのタイミングかなーと思っていたりするのですが。









Charles Anastase
 今後注目です。日本でも結構売れそうな感じ。別にメガネだからとかいうわけではなく。







L'Wren Scott
 2008-09AWもちらっとご紹介したL'Wren Scottですが、このデザイナーはトレンドとかはさておき、ほんと大好きです。








Sue Stemp
 Sue Stempは今季になってから、かなり好きな感じ。






Benjamin Cho
 パーティではDJとしても活躍するBenjamin Cho。今シーズンもなかなか興味深い作品を見せてくれています。これくらいの跳ね方はしてくれないと。


2008.09.22 Monday

Magazine Patrol: GQ JAPAN Octorber 2008

もうすぐ次号が発売されてしまうタイミングになってしまいましたが、GQ JAPAN2008年10月号をご紹介。

目玉はなんといっても北野武×茂木健一郎。ただし、この特集、主役は北野武ではなくて、実は茂木健一郎のような気が(笑)。北野武という人の分析を通して、茂木健一郎という人の考えが見えてくる感じ。

茂木という人って、目指している先はきっと自分と近しいところなのだろうけれど、そのアプローチが全然違うような気がして、いつも何かしらの違和感を覚えていたのでした。で、この特集の中ではその違和感が端的に、「元気」という言葉を大きなテーマとして貫徹させているところに表れていて。自分は監督としての北野武も、お笑い芸人としてのビートたけしも、絶対にそういう観点からは捉えられないから。逆にそれが、茂木氏のエネルギーの源泉なのだろうな、とも思ったりしました。

北野武の言葉として引用されている部分で、特に意外なものはなかったのだけれど、一番おもしろかったのは、これ。

知識が結構先行してるから、街に出て写実的な絵を見ても何にも感動しない、写真と変わんないじゃん、っていうのが正直なところ

たしかに。

あとシャンパンの特集と伊勢丹とフランネルの特集は、どちらも個人的にタイムリーな内容だったので、色々と勉強になりましたー。特にシャンパンは、本当はもっと色々と勉強したいなーと思っていたところだけに。

そして何よりも、創刊6周年を迎えリニューアルされる2008年11月号に期待です。発売は9月24日。

GQ JAPAN 2008年 10月号 [雑誌]
2008.09.21 Sunday

September 21, 2008 | MEG, 野田凪

MEGの最新シングル「PRECIOUS」がリリース。

PRECIOUS(初回限定盤)(DVD付)

そのジャケットとミュージックビデオを手掛けたのが、先日宇宙カントリーからも、その早過ぎる死が正式に発表された野田凪なのでした。ジャケットはそれなりの感じですが、ミュージックビデオが胸が痛くなりそうなくらいに素敵。



この世界の新しい地平をもう見ることができないのかと思うと、本当に残念。

安らかに。
2008.09.21 Sunday

2009SS New York Fashion Week Sneak Review Part 3

コレクションサーキットもLondonを経てMilanに到着してしまった今日この頃ですが、まだNYのSneak Reviewな段階から進んでいないわたくし。全部見終わっていはいるのだけれど。

そして今回ご紹介するのは、コレクションそのものではなく、New York Fashion Weekの様々なシーンを捉えた素敵な写真をいくつかご紹介。


Photo of the Moment | 3.1 Phillip Lim, Wednesday, 2:46 P.M. (The Moment)



Photo of the Moment | Pause, reflect, Wednesday, 6:32 P.M. (The Moment)



Photo of the Moment | Phi, Thursday, 11:20 A.M. (The Moment)



Photo of the Moment | Zac Posen, Thursday, 9:11 P.M. (The Moment)



Illuminated (Pictures of the Week - TIME)
A model walks the runway at the Jonathan Saunders show during New York Fashion Week.
2008.09.11 Thursday

September 11, 2008 | Nagi Noda Passed Away

衝撃。あまりにも早過ぎる。



海外で野田凪のエージェントになっているPartizanが発表しているから、たぶん本当。。。
2008.09.09 Tuesday

2009SS New York Fashion Week Sneak Review Part 2

2009SS NYのSneak ReviewのPart 2。とりあえず気になったところをコレクションスケジュールの順番とか気にせず、ひたすらご紹介ということで。


Stærk
 8月にNYのNolitaに初の路面店をオープンしたばかりのCamilla StærkによるStærk。"Out of Africa"の著者であるKaren Blixenに着想を得て、"The Storyteller"と題された今回。モノトーンに研ぎ澄まされたミニマルなシルエット。レザーとシルクのシンプルな素材使いが、洗練された雰囲気を強調しています。まさにベストなコレクションを見せてくれたCamilla Stærk。改めて今後が楽しみです。







DKNY
 今年20周年という節目を迎えたDKNY。今回もDonna Karanの尽きることのないデザインアイデアに溢れるコレクションになっています。なんというか、まとまりがないのが良いところでもあり、悪いところでもあり。というわけで端的に気になったルックだけばらばらとピックアップです。ピンクとボーダーとサルエルなワイドパンツが気になる。














Sari Gueron
 2005年頃は好きだったのですが、個人的にはここ数シーズン期待外れなSari Gueron。今季もさらに微妙な感じになってしまっておりました。そんな中でも良さげな雰囲気のルックをピックアップ。

2008.09.08 Monday

2009SS New York Fashion Week Sneak Review Part 1

さて、始まってしまいました2009SSのコレクションサーキット。本当は東京も色々と興味深いデザイナーが出てきているので、ちゃんとご紹介したいのだけれど、やはりNYからということで。

まずは最近恒例のSneak Reviewから(そこで終わってるじゃないか、という痛いご指摘はご勘弁くださいませ)。

まだトレンドを語るには早いと思いますが、気になるのはやはりジャケットと、モデストなプリント。

とりあえず、いまのところRag & Boneがかなり好きですねー。Alexander Wangはこれまでの雰囲気を残しながらも、大胆に進化したコレクションに。TrovataShipley & Halmosも期待どおり。Sue Stempはトレンドは別にして単純に好みでございます。Koi Suwannagateはヴィンテージの蝶のプリントに着想を得たというロマンティックな内容に。そしてシーズンを追うごとに気になる存在になっているのが、Alexandre Herchcovitch。今回はトレンチをモチーフに素晴らしい作品を見せてくれています。

このあたりは個別でご紹介するとして、その他の気になるコレクションをざっと。


ADAM
 Adam LippesによるADAM。前半のプリントやボーダー、スプライトを重ねたスタイリングも楽しいですが、中盤以降のエアリーなアイテムが素晴らしいですね。特にコバルトブルーとピンクが最高に素敵。







Threeasfour
 Adi Gil、Gabi Asfour、そしてAnge Donhauserの3人からなるデザインチームのThreeasfour。彼らの独特な曲線のカッティングや構築的なレイヤードスタイル、流れるようなヘムラインなどはそのままに、大胆にプリントを取り入れたコレクションを見せています。オープニングのルックは、ちょっとタツノコプロ系のキャラクターみたいに見えますが。スウィムウェアもちょっと気になりますね。









Karen Walker
 カジュアルなジャケットスタイルといえば、オーストラリア出身のこのKaren Walkerもわりと得意分野な印象ですね。クラシックなテイストのオックスフォードのシャツ地のアイテムが色々と。ボックスなシルエットのライトブルーのシャツは特に気になるアイテム。クロップトパンツやデニムのワイドパンツとのスタイリングがおもしろいですね。他にもプリントのアイテムやチェックに、鮮やかなブルーのドレスやワンピースなど、いつものように遊び心あふれる自由なクリエイションが盛り沢山。









United Bamboo
Thuy Phamと青木美穂によるUnited Bamboo。ソフトなプレッピースタイルと折り紙を想起させる構築性という、一見相反するデザインソースを絶妙に調和させたコレクションになっています。やっぱりブルーのショートなつくりのスーツが気になるなー。ちなみにショーの音楽は元Smashing PumpkinsのJames Ihaが手掛けたそうな。




2008.09.05 Friday

Welcome Back!! Phoebe Philo Named New Celine Creative Director

またまたBreaking Newsが。

2006年に家族との時間を作るためにChloeを去り、その後はイギリスをベースにGapのコンサルタントなどとして活動していたPhoebe Philo。デザイナーとしての復帰が待ち望まれていた彼女ですが、10月からCelineのCreative Directorに就任することに。3年間在籍した現任のIvana Omazicの後を継ぐ形となります。

ちなみにCEOも現在GivenchyでCEOを務めるMarco Gobbettiが10月から異動するそうで。

Phoebe PhiloのCelineでのデビューコレクションは、2月に予定されている2009-10AWのParis Fashion Weekにお披露目される予定。個人的には、Ivana OmazicのデザインはCelineが持つモダンなエッセンスをうまく引き出していて、意外と好きだったんですけどね。Phoebe Philoになると、またちょっと違ったかわいい雰囲気が加わりそうな。

いずれにしても、2月にどんな作品を見せてくれるのか楽しみ。

2008.09.02 Tuesday

Jil Sander Being Sold to Onward Holdings

9月に入ったと思ったらいきなりBreaking Newsが。といっても総理大臣が辞任表明とかではなく。

少し前から売却の噂が持ち上がっていたJil Sander。今日になって、日本のオンワードホールディングスがイギリスのChange Capital Partnersから、ドイツのJil Sander AGを100%子会社とするVioline S.à r.l.を買収することが発表されています。Violine S.à r.l.の全株式の取得は今年10月上旬になる予定。買収金額は1億6700万ユーロ(約264億円)になるようです。

オンワードは、傘下にViktor & RolfやJohn Gallianoなど様々なラグジュアリーブランドの製造を手かげているGIBO Co. SpAやアパレルのJosephを軸とした海外戦略が順調に展開しているところ。また、Jil SanderもRaf SimonsをCreative Directorに迎えて、毎シーズン素晴らしいコレクションを見せており、アイテムラインの拡充やNYのSOHOにオープンしたフラッグシップショップに代表されるように海外展開を押し進めている最中。

いま一番好きなブランドだけに、オンワードにはじっくり大事に育てていってくれることを切に願います。切に。


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