コソの出来事

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アーキラボ:建築・都市・アートの新たな実験展 1950-2005
2005.03.20 Sunday
3/13まで森美術館でやっていた「アーキラボ:建築・都市・アートの新たな実験展 1950-2005」に行きました。

実は森美術館は初めて。一昨年後半にオープンしてから1年半近くになるけど、どうしても行きたいと思うものがなくて、まだ足を踏み入れてませんでした。一つ一つのセクションはそこまで大きくないけれど、部屋数が多いので結構なボリューム。2フロアあったら、ちゃんと見るのに2時間くらいかかりそう。
今回の会場構成は隈研吾だったよう。隣でやってるヴィトン展(こちらは3/21まで)は神戸に引き続き安藤忠雄。こっちも行かなくては。

サントル地域現代芸術振興基金のコレクションを中心に、全500点・全90組の建築家というボリュームで、建築と都市の実験の歴史と未来を体験できる企画。セクションごとの詳細な解説はこちらをどうぞ。

最後の新進気鋭の建築家たちの作品を集めた最後の部分を除けば、お馴染のものが多かったです。設計図やモデリングを実際に見れるというのは、もちろん貴重な体験だけれど。黒川紀章や菊竹清訓ら大阪万博系メタボリズムも当然展示されてました。黒川は僕が最初に興味をもった建築家でもあったり。いまはそれほど好きでもないですが。

3つ目のセクションで、Superstudioの「建築のヒストグラム」とレム・コールハースの「錯乱のニューヨーク」中にある挿絵の原画を見れたのが嬉しかった。





そしてなにより!ポール・ヴィリリオのアルシテクチュール・プランシプ時代の作品が大量に展示してあったことに感動。もうこれを見るためだけに行ったと言っても過言ではないくらい。
傾斜が都市の流れを生み出すという仮説をもとに、「斜め」の立地に建築を行い「動き」を促す空間を提案したり。



建築家として高度な建築空間設計で名高いヴィリリオだけれど、いまでは「速度」と「情報」をキーワードに知覚空間の思想を展開。IT技術の進展で、「光の速度」で行われるようになったコミュニケーションと、世界を動かす最も大きなパワーとなった「情報エネルギー」。これらを、哲学・芸術・都市社会・政治など幅広い視点から論じているのでおもしろい。

ヴィリリオといえば、2003年の3月にパリに行ったときに、ちょうどカルティエ財団ビルで彼の企画による「Ce qui arrive(起きようとしていること)」展をやってたのだよね。
2001年9月11日のアタックを初めとする事故や惨劇をドキュメンタリーや写真で展示。
誰もが起きないと思っていたから「事故」なのか、実は起きるべくして起きるのが「事故」なのか。「起きてしまったこと」は、これから「起き得ること」として記憶される。そして、人々の心理や社会の仕組みにも反映されていく。
いずれにせよ、好きな建築家の好きな建物で、好きな思想家の企画展を見るという、この上ない幸せを味わったのでした(笑)。

そうそう、ヴィリリオを「現代の予言者」と評する五十嵐太郎氏も相当影響されている気配ありますな。

なによりも、森美術館は金曜は遅くまで(23時!)やってるのが良いよね。会社帰りでも寄れるし。金曜夜のヒルズってそこまで人がいるわけでもなく、なんとなくのんびりしていて好きなのだ。


アーキラボ 建築・都市・アートの新たな実験
森美術館
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| Diary | 02:19 | comments(7) | trackbacks(5) |
COMMENT
navona
はじめまして。TBありがとうございます。
ワタシはあまり建築に詳しくないので、kosoさんの日記は参考になりました。
23時までやってるのはいいですよねー。夜景もキレイですし。
| mail | 2005/03/20 12:14 PM |

navona
はじめまして。TBありがとうございます。
ワタシはあまり建築に詳しくないので、kosoさんの日記は参考になりました。
23時までやってるのはいいですよねー。夜景もキレイですし。
| mail | 2005/03/20 12:15 PM |

サイトー
TBありがとうございます。TB返しさせていただきました。
ヴィトンの方も見たかったのですが、無理です。残念(^^;;
| mail | 2005/03/20 10:44 PM |

kinoshita
はじめまして。詳しい記事に感激です。思わずトラックバックしました。

写真の錆びた茶色い戦車みたいなのは(表現が稚拙ですみません・・・)ヴィリリオのものでしょうか?私も直接見にいたのですが勉強不足と、ジェームズ・タレルの展示品にちょっと落胆してしまったのとでチェックできませんでした。

付け焼刃ですが、ヴィリリオの思想に感動。といいながらブログをやっている私は自殺へ向かう世界に身を投じているので自己矛盾なのかも知れません。

ヴィリリオの思想に再びしっかりした形で出会わせてくれたkosoさんに感謝です。
| mail | 2005/04/01 1:15 AM |

koso
>kinoshitaさん

コメント&TBありがとうございます。
そうです、写真のもヴィリリオのものです。このセクションの入り口近くにあったものだと思います(壁をスクリーンにして映像を写していたあたり)。

僕もまだヴィリリオのものはここで紹介したものくらいしか見ていないのですが、共感できる部分が多いです。
| mail | 2005/04/03 1:08 PM |

kinoshita
大江戸線の移動距離の話、分かって頂けて嬉しいです。
コメント&TBさらに返して頂きありがとうございます。

ブログ初心者でしてkosoさんのページの
Exhibition Alert
便利ですね。jugemの機能なのでしょうか?
jugemが無料登録現時点で締め切りらしく
私はやむなくブログの特長を書いた記事で
FC2は内輪でやりたい人向けともあり
外部と隔離されている感じが・・・

| mail | 2005/04/03 2:02 PM |

kinoshita
↑失礼しました。
kosoさんが更新さている別のブログなのですね。
是非活用させていただきます!
| mail | 2005/04/03 2:46 PM |

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