コソの出来事

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2005-06AW Haute Couture Christian Dior
2005.08.14 Sunday
創立者の生誕100周年というアニバーサリー・イヤーを迎えたクリスチャン・ディオール。昨年秋の2005SSプレタ以来ここ1年間余り、リアルクローズを見せてきた5代目デザイナー=ジョン・ガリアーノが、再びスペクタクルに挑戦しました。

朽ち果てた古城をイメージした会場内。霧の中、エドワード調の庭園を通って登場する黒い馬に引かれた馬車。馬車から降り立ったのは、こちらもエドワーディアンなドレスに身をつつんだエリン・オコナー扮する貴婦人とマリンルックの子供。そう、彼らこそマダム・ディオールとクリスチャン・ディオールその人なのです。

1947年に発表されたニュールックやHライン、Aラインなどを意識した、初代クリスチャン・ディオールへのオマージュがあふれる今回のコレクションは、いくつかのテーマに別れています。

"New Look"は、その名の通り、往年のニュールックをペルー風のフラワーモチーフとミックスしてカラフルな作品を創りあげタセクション。素直に美しい。初代ディオールの創造性、アーカイブとしてのパワー、ガリアーノの時代への感性とラテンの血脈が、見事に昇華されています。

"Hollywood"では、Linda Evangelista、Shalom Harlow、Naomi Campbell、Kirsty Hume、Eva Herzigova、Karolina Kurkovaといった新旧の「スーパーモデル」が往年の女優に扮して登場。ピンクからゴールドへと変化するチュールドレスのLindaはRita Hayworthといった具合です。Naomiのグリーンも素敵だね。Shalom、Kirsty、Karolinaのピンナップポーズもキマってます。

どのテーマでも共通して登場しているのが柔らかなヌード・カラーのコルセット。特にそれが強調されていたのが、コルセットにブラックのビーズをあしらった豪華なシースルーなチュニックやキャミソールを合わせた"Clients"セクション。

続く"Debutantes"は、イギリスのマーガレット王女や映画「マイ・フェア・レディ」の衣裳で知られるセシル・ビートンにインスパイアされたという可憐なドレスたち。特にHana Soukupovaがcuteです。

次の"Degas Dancers"は再びペルー風にアレンジされたバレリーナ。色鮮やかなチュチュやバレエシューズが印象的です。"Catherinettes"は、聖カタリナ祭をイメージしたもの。聖カタリナは裁縫師の守護聖人らしい。

最後に登場した"Masked Ball"も圧巻。銃を片手に、大きな羽根のあるドレスをまとったモデルたちがショーをフィナーレへと導きます。

やっぱりガリアーノは素敵だー。それに彼はモデルの使い方が本当のうまいと思います。彼女たちそれぞれの個性をiconicな形にまで高めて、彼自身の作品と融合させているというか。

いまは博物館になっている、港町グランヴィルにあるティオールの生家にもいつか行ってみたいという思いを個人的に強くした、クリスチャン・ディオールの2005-06AWオートクチュールでした。





















| 2005 SS Couture | 00:57 | comments(0) | trackbacks(0) |
2005-06AW Haute Couture GIVENCHY
2005.08.08 Monday
今年1月の2005SSオートクチュールの最注目がアルマーニ・プリヴェのデビューであったならば、今季はもちろんリカルド・ティッシによるジバンシィ初コレクション。前々任の「裏切り者(笑)」アレクサンダー・マックイーンはもともと好きじゃないし、前任のジュリアン・マクドナルドは常にいまいちだったので、相当期待してました。2005-06AWのシグニチャーも素晴らしかったからね。

さて内容はというと・・・なんというかとても抑制をきかせた雰囲気。ジバンシイのアーカイブを参照しながらもそれを再興するのではなく、そこに見い出したdarknessとpurenessという、ティッシ自身の作品にも通じる要素を中心に据えたコレクション。

会場もいわゆるランウェイ・ショーを行うような大きなものではなく、アヴェニュー・モンテーニュに面したジバンシイのオフィス内で200人あまりを招いたこじんまりとしたもの。

最近はクチュール・メゾンに限らず、プレタでもよく見られる手法ではあるが、豪奢なマテリアルを贅沢に使いながらも、その仕上がりはシンプルでシック。しかしその秘められたラグジュアリーが女性の内面のセクシーさやエレガンスを感じさせ、とてもセンシュアル。メゾン(というかユベール・ド・ジバンシイ)のミューズであるオードリー・ヘプバ−ンを意識させるような雰囲気は特になく。というよりも新しいミューズはマリアカルラ?

黒のクロシェ編みのレースやシフォンのロングドレス、ダメージ加工の施されたベルベットのバラ柄の襟のボンバージャケット。ジバンシイ伝統のラッフル・ブラウスも少しアバンギャルドなテイスト。黒いチュールのドレスやレザージャケットもクリスタルや極楽鳥の羽根などで飾られています。マリアカルラの黒いドレスから白いドレスに変身する演出も綺麗。本当に美しいロングドレスたちです。

アバンギャルドでショッキングなものを徹底的にシックに見せてくれたリカルド・ティッシ。ようやくジバンシイも正統な後継者を見つけられたようです。

だから、僕は誰がなんと言おうとLVMHが好きなんです。伝統あるメゾンの力を壊してしまうことなく現代に蘇らせる方法を知っているから。そしてそれには、それなりの時間と努力とコストが必要であることをちゃんと理解しているから。

10月の2005-06AWのコレクション期間を前に、40点の新作も発表しているのですが、それはまた後日。こちらもとても美しいです。













| 2005 SS Couture | 00:10 | comments(0) | trackbacks(0) |
GEORGIO ARMANI PRIVE
2005.02.06 Sunday
アルマーニがオートクチュールに進出すると聞いて、確かに彼がやっていないことといえばこれくらいだしなあ、と思った。だから特に驚かなかった。ホテルも作ったし、dolceも作ったしね。
で、実際の作品を見て。やっぱり驚かなかった。きっとこういう感じになるだろうと思っていた。
RTWと同じく、寸分の隙もなく、見事にまとめあげられています。

出来上がったコレクションは、シンプルなラインのドレスたち。とくにブラック以外で一番多く見られたアイスブルーのドレスが魅力的。光沢の強いベロア、スパンコールやクリスタル、ビーズといったきらびやかな素材を用いたものも多いです。でも、やはりシック。誰が見ても疑いの余地もなくアルマーニ。ここらへんが、同じ素材とテクニックを使っても、"凡庸に"美しいドレスを作ってしまうであろうヴァレンティノとの違いなのかな(笑)。

クチュール的なディテールをアルマーニのテーストと融合させるために、22人もの裁縫師が雇われたらしい。いわゆる"petites mains"と呼ばれる人たちですね。やっぱパリでやりたかったんだろうなー。でも正式スケジュールじゃないんだよね?たぶん。当然サンディカメンバーじゃないし、招聘でもないっぽいし。最後にmarieeもなかったし。

STYLE.COMのレビューにも書いてあるけれど、2/27のアカデミーに向けてなのか、ハリウッドからの電話が引きもきらないとのこと。パリのあとは、きっちりNY・LA・香港と回るらしい。「普通の女性が着られるドレスです」と言っても、それはあくまでspectacularなrunway showのための服ではないということ。もちろんモデルでなければ着られない、といった類のものではなく、まさに技の限りを尽くしたreal "dress"。そう、まさに現実のレッドカーペットで女優たちが鮮やかに、でもクールでシックに着こなしてこそ。

そーゆー意味でもアカデミーは楽しみです。何人がARMANI PRIVEを着てくるのか(笑)?







| 2005 SS Couture | 17:54 | comments(0) | trackbacks(0) |
Christian Lacroix 2005SS Haute Couture
2005.02.06 Sunday
コレクションと同日に、LVMHからFalicへの売却が発表されたクリスチャン・ラクロワ。しかし、作品はそんな逆境を感じさせない素晴らしい内容。

RTWでも主流となった今季のテーマの一つである、エキゾチック・コロニアルといったものは、もともとラクロワの得意とするところ。
そこに、Diorでも見られた18世紀やEmpire-lineのgownといったモチーフが組み合わさったことで、トレンド感もうまーく出ています。
特に今季のRTWのトレンドがCouture-gradeで表現されると、ほんとにタメイキが出るくらい美しいものが出来上がりますな・・・

1987年にデビューして以来、高い評価は得ながら、必ずしもビジネス的な成功は得られていなかった彼。でもこんな彩鮮やかで、美しくて、しかも優美な服を確かな技術でもって作れるデザイナーなんて他にいません。新しいオーナーとなるFalicが、彼にHaute Coutureの製作を続けられる環境を提供することを切に願います。





| 2005 SS Couture | 03:47 | comments(2) | trackbacks(0) |
CHANEL 2005SS Haute Couture
2005.02.02 Wednesday
やはりシャネルはシャネルでした。"French Garden"と名づけられた今回のコレクション。いつもと同じ花のような可憐さ。そしてエレガンス。

やはりKarl Lagerferdはすごい。伝統あるシャネルの様々な意匠とクチュールの技術をトレンドと織り交ぜ、メゾンのアイデンティティを保ちながらも新しい。そんな偉業をもう20年も続けているのだからね。
これといって新しい何かがあるわけではないのだが、後半に登場したロココっぽいドレスが今回の特徴なのかな?そういう意味では、全体を通して18世紀的な雰囲気が散りばめられているのかも。それと、膝丈でふんわり広がるラウンドスカートとショートジャケットのスタイリングもとてもキュート。ディテールを見れば見るほど、凝ったつくりになっていそう。でもきっちりとシックなリアルクロースにまとめあげられている。

なんにしてもタメイキがでます。すばらしい。もう写真を色々みてくださいな。見れば素直に欲しい、着たいと思える服でしょ?色々と考えて作られていながら、見てわかりやすい。これもKarlのすごいところ。でもクチュールだからなー。フツー買えないだろー。こういうのを誰かに着せてあげられるようになれたらなあ、とか思う(笑)。

5月にNYで開かれるという回顧展にも行ってみたいですね。いつもの通り、Metroporitanの地下1階にあるThe Costume Instituteで。一昨年は"GODDESS"が話題になってたっけ。Tom Ford&GUCCIがfeatureされていたような気が。

なんか段々いいかげんになってきているような気がするのだが、CHANELはこれくらいで勘弁してください(笑)。あとはARMANIとLacroixをreviewして、あとは2005-06AWのレディスが始まる前にメンズをさらっと見ようかと。









| 2005 SS Couture | 01:44 | comments(0) | trackbacks(0) |
Christian Dior 2005SS Haute Couture
2005.02.01 Tuesday
さて、やるといったからにはやります。2005春夏オートクチュール。まずはfavourite designerの一人であるJohn GallianoによるChristian Dior

昨年10月に発表された2005SSプレタでは、ショーにおいてもReal Clothesをアピールして話題になったDior。もともとGallianoはTailoredに定評がある人だけに、そっち方面の才も存分に発揮されたものと思われます。つまらなくなったと言う方も、勿論おられるでしょうが、時代の気分としてもそうなんじゃないかなぁ。その当たりを的確に捉えられるかどうかも、彼くらいのpositionとなると、感性と経験の見せどころ?

オートクチュールもそうした流れを受けた模様。しかし登場した作品はstyle.comのSarah Mowerが"gasp-inducing"と評するほどの素晴らしい作品。

前半は殆どが黒のタイトなボディスーツ・レオタードにブーツが基本。そこに淡いピンクやオレンジのピーコート、クロコだがソフトで軽そうなのshort-lengthのコートやスカートなどを合わせていく。その多くに見られるハイ・ウェストなシルエットが想起させるのは、アンディ・ウォーホルのミューズでもあった、Edie Sedgwick(イーディ・セドヴィック)。ストライプなんかも単にレトロにならず、コーディネートで新鮮なスタイルに。

後半は一転、赤のベルベットのエンパイアドレスが登場。皇帝ナポレオンとその妃であるジョゼフィーヌを彷彿とさせるデザイン。途中数点見られたピンクも素敵だ。最後のmarrieも刺繍が美しい。彼にナポレオン時代を現代風にアレンジした映画かなんかを撮らせたら相当オモシロいんじゃないかと思いました。

最後にはナポレオンなりきりのJohn Gallianoが登場。いやあ、やっぱ彼、最高です(笑)。あの帽子、欲しい。







| 2005 SS Couture | 00:52 | comments(0) | trackbacks(0) |