2012.02.12 Sunday
2012 FW Helmut Lang
Nicole & Michael ColovoによるHelmut Langの2012-13年の秋冬コレクション。
ランウェイショーを再開して2回目となる今季はHBOのドラマ"Game of Thrones"に着想を得たコレクションに。もうすぐ第2シーズンが始まるのでしたっけ。
コレクションの内容はというと大きな変化はないものの逆にそれはデザイナー2人の現在の方向性に対する自身の顕れかもと。これまでのテイストをベースに色やプリントでバリエーション展開を強化し、レザーアイテムを進化させるというのは正しいアプローチと思われますね。あと各アイテムの素材使いでラグジュアリー感も少しずつ足されている感じで。終盤に並んだ樹木や葉をモチーフにしたプリントの作品はブーツやパンツにアウターまで含めた全体でのコーディネートの効果がおもしろいですね。
なんにせよ今季もプライス的にも普通にオススメなアイテムが満載なのではないかと。しかし先日のSuper BowlのMadonnaのハーフタイムショーだったりもありますが、古代や歴史的な王朝の甲冑や宮廷服から意匠を持ってくるコレクションがいつもより多めに見られるような気がしますな。
ランウェイショーを再開して2回目となる今季はHBOのドラマ"Game of Thrones"に着想を得たコレクションに。もうすぐ第2シーズンが始まるのでしたっけ。
コレクションの内容はというと大きな変化はないものの逆にそれはデザイナー2人の現在の方向性に対する自身の顕れかもと。これまでのテイストをベースに色やプリントでバリエーション展開を強化し、レザーアイテムを進化させるというのは正しいアプローチと思われますね。あと各アイテムの素材使いでラグジュアリー感も少しずつ足されている感じで。終盤に並んだ樹木や葉をモチーフにしたプリントの作品はブーツやパンツにアウターまで含めた全体でのコーディネートの効果がおもしろいですね。
なんにせよ今季もプライス的にも普通にオススメなアイテムが満載なのではないかと。しかし先日のSuper BowlのMadonnaのハーフタイムショーだったりもありますが、古代や歴史的な王朝の甲冑や宮廷服から意匠を持ってくるコレクションがいつもより多めに見られるような気がしますな。
2012.02.12 Sunday
2012 FW Doo.Ri
Doo-Ri ChungによるDoo.Riの2012-13年の秋冬コレクション。
ここ数シーズンはシグニチャーともいえるドレープから少し離れテーラリングにフォーカスしたりプリントを取り入れたりと様々な試みを行っていたDoo.Riですが、今季は再びドレープが全面に。日本の舞踏に着想を得たという、非常に抑制されたコレクション。そうした雰囲気はメッシュなタートルネックなどでネックラインを隠すタイトなトップスで強調されているのですが、却ってセクシー。これまでのDoo.Riにない色気を感じさせます。色のトーンもペールなピンクやブラウンなどが良いですね。プリントやテーラリングなどここ数シーズンで試みたテーマのアイテムもいくつか配置されておりました。
端的にやはりDoo.Ri好きだなーと再認識したコレクションでございました。
ここ数シーズンはシグニチャーともいえるドレープから少し離れテーラリングにフォーカスしたりプリントを取り入れたりと様々な試みを行っていたDoo.Riですが、今季は再びドレープが全面に。日本の舞踏に着想を得たという、非常に抑制されたコレクション。そうした雰囲気はメッシュなタートルネックなどでネックラインを隠すタイトなトップスで強調されているのですが、却ってセクシー。これまでのDoo.Riにない色気を感じさせます。色のトーンもペールなピンクやブラウンなどが良いですね。プリントやテーラリングなどここ数シーズンで試みたテーマのアイテムもいくつか配置されておりました。
端的にやはりDoo.Ri好きだなーと再認識したコレクションでございました。
2012.02.12 Sunday
2012 FW Jason Wu
Jason Wuの2012-13年の秋冬コレクション。
生まれ故郷の台湾への1年半前の訪問を契機に自らのルーツである中国に初めて本格的に取り組んだコレクション。このフェーズでというのは非常に納得感があります(世相的な意味じゃなくて)。
人民軍や清朝の中国的ミリタリーに、Marlene Dietricに代表される30年代のレディライクを上海と重ねて。これまでのJason Wuよりもぐっと強くてグラマラスな成熟した女性像を描いています。作品自体もよりラグジュアリーな素材使いに。いや “Qing dynasty meets Dietrich meets haute couture”というデザイナーのコメントがデザインとしてはそのままなコレクションなわけですが。
"Here’s a great example of why designers should get personal"というWSJのレヴューのコメントを引用して締めてしまおうと思いますが、実にドラマチックなコレクション。Prabal GurungもそうですがNYの若手デザイナーのレベルがここ数シーズンで本当に底上げされてきていて、大西洋を挟んでどういうリアクションがあるのか、そのあたり個人的にはこの先1-2年の気になるポイントだったりする次第。
生まれ故郷の台湾への1年半前の訪問を契機に自らのルーツである中国に初めて本格的に取り組んだコレクション。このフェーズでというのは非常に納得感があります(世相的な意味じゃなくて)。
人民軍や清朝の中国的ミリタリーに、Marlene Dietricに代表される30年代のレディライクを上海と重ねて。これまでのJason Wuよりもぐっと強くてグラマラスな成熟した女性像を描いています。作品自体もよりラグジュアリーな素材使いに。いや “Qing dynasty meets Dietrich meets haute couture”というデザイナーのコメントがデザインとしてはそのままなコレクションなわけですが。
"Here’s a great example of why designers should get personal"というWSJのレヴューのコメントを引用して締めてしまおうと思いますが、実にドラマチックなコレクション。Prabal GurungもそうですがNYの若手デザイナーのレベルがここ数シーズンで本当に底上げされてきていて、大西洋を挟んでどういうリアクションがあるのか、そのあたり個人的にはこの先1-2年の気になるポイントだったりする次第。
2012.02.12 Sunday
2012 FW Creatures of the Wind
Shane GabierとChis PetersによるCreatures of the Windの2012-13年の秋冬コレクション。
今年のCFDA/Vogue Fashion Fundで次点となった彼らですが、Chris Petersは今回のコレクションについて“The clothes all have an element of parallel existences, a real world versus the fairy world, which manifests itself in the combinations of fabrics and the idea of transformation and transition”とコメントしていたりとちょっとNYのデザイナーでは珍しい感じ。作品もビジネス的には未知数ですがサイケデリックなファンタジーな世界が見えておもしろい。こういうタイプの若手デザイナーは久しぶりなので、巧く生き残って欲しいと思った次第。
今年のCFDA/Vogue Fashion Fundで次点となった彼らですが、Chris Petersは今回のコレクションについて“The clothes all have an element of parallel existences, a real world versus the fairy world, which manifests itself in the combinations of fabrics and the idea of transformation and transition”とコメントしていたりとちょっとNYのデザイナーでは珍しい感じ。作品もビジネス的には未知数ですがサイケデリックなファンタジーな世界が見えておもしろい。こういうタイプの若手デザイナーは久しぶりなので、巧く生き残って欲しいと思った次第。
2012.02.12 Sunday
2012-13AW TSE
Brian ReyesによるTSEの2012-13年の秋冬コレクション。
Pre-Fallに続きBryan Reyesがクリエイティヴ・コンサルタントとして手掛ける2回目のコレクションは、19世紀の装飾ガラスに着想を得たテクスチャーやボリューム感のある彫刻的なシルエットのニットのアイテムが印象的。シアーなボトムとのスタイリングは装飾ガラスのモチーフを共有しつつニットとのコントラストが際立っておもしろい。微妙にフォーカスがぶれるというのはありますが。
Pre-Fallに続きBryan Reyesがクリエイティヴ・コンサルタントとして手掛ける2回目のコレクションは、19世紀の装飾ガラスに着想を得たテクスチャーやボリューム感のある彫刻的なシルエットのニットのアイテムが印象的。シアーなボトムとのスタイリングは装飾ガラスのモチーフを共有しつつニットとのコントラストが際立っておもしろい。微妙にフォーカスがぶれるというのはありますが。
2012.02.12 Sunday
2012-13AW Kimberly Ovitz
Kimberly Ovitzの2012-13年の秋冬コレクション。
これまでのコレクションでも常にその片鱗は感じさせていましたが、今季はダークでゴシックなテイストが全面に。テーマは"Warriers"。Lara Croftや黒澤明監督の映画「影武者」もイメージソースになっているということですが、どちらかというとトライバルな雰囲気が強め。Style.comのレヴューにもあるとおり、現代の戦士という観点からタイミング的にどうしても "The Girl with The Dragon Tatoo"のLisbeth Salanderが思い浮かんでしまったり。タイトなバイカージャケットを見るとなんでもそう解釈しがちなシーズンではありますが。
トータルな印象としてはどうも据えたテーマを消化しきれていない中途半端な部分があることも否めないコレクションではあるものの、彼女の得意とするゆったりとした流れるドレスをベースにハードなディテールを乗せたり、バイカージャケットを合わせたりしたコーディネートはやはり良いですね。あとブラックよりもブラウンのルックの方が魅力的。ブラックを全面にというのは、個人的にはどこかで求めているのですが、まだ少し先かも。この前のJil Sanderの秋冬のメンズくらいのインパクトがないと難しいのかな。最早。
これまでのコレクションでも常にその片鱗は感じさせていましたが、今季はダークでゴシックなテイストが全面に。テーマは"Warriers"。Lara Croftや黒澤明監督の映画「影武者」もイメージソースになっているということですが、どちらかというとトライバルな雰囲気が強め。Style.comのレヴューにもあるとおり、現代の戦士という観点からタイミング的にどうしても "The Girl with The Dragon Tatoo"のLisbeth Salanderが思い浮かんでしまったり。タイトなバイカージャケットを見るとなんでもそう解釈しがちなシーズンではありますが。
トータルな印象としてはどうも据えたテーマを消化しきれていない中途半端な部分があることも否めないコレクションではあるものの、彼女の得意とするゆったりとした流れるドレスをベースにハードなディテールを乗せたり、バイカージャケットを合わせたりしたコーディネートはやはり良いですね。あとブラックよりもブラウンのルックの方が魅力的。ブラックを全面にというのは、個人的にはどこかで求めているのですが、まだ少し先かも。この前のJil Sanderの秋冬のメンズくらいのインパクトがないと難しいのかな。最早。
2012.02.11 Saturday
2012-13AW Kelly Wearstler
Kelly Wearstlerの2012-13年の秋冬コレクション。
インテリアデザイナーとして有名な彼女のクロージングのコレクションもデビューして1年。
ともかくユニークで一癖ある80年代のテイストを取り入れたエッジーなデニムとニットとTシャツがメイン。他のデザイナーより優れているのはシックにまとめてくれるスタイリングも含めたバランス感覚ですかねー。いやそういうルックをピックアップしているというのもありますけれど。
ローンチ時のテイストからかなりの方向転換ではありますが、所謂Rock ChicとPopのバランスがちょっとおもしろかったので来季も楽しみにしております。
インテリアデザイナーとして有名な彼女のクロージングのコレクションもデビューして1年。
ともかくユニークで一癖ある80年代のテイストを取り入れたエッジーなデニムとニットとTシャツがメイン。他のデザイナーより優れているのはシックにまとめてくれるスタイリングも含めたバランス感覚ですかねー。いやそういうルックをピックアップしているというのもありますけれど。
ローンチ時のテイストからかなりの方向転換ではありますが、所謂Rock ChicとPopのバランスがちょっとおもしろかったので来季も楽しみにしております。
2012.02.11 Saturday
2012-13AW Michael Angel
Michael Angelの2012-13年の秋冬コレクション。
引き続きデジタルプリントをメインのモチーフにしながら、今シーズンはアウターやニットなどのアイテムも強化。特にバルキーなニットは強烈な存在感。アウターはコクーンなビッグシルエットをスポーティなテイストで。ワイドなトロージャーもトレンドにも巧く沿った感じになっておりますね。個人的にはジャケットも好きなので次にフォーカスしてもらいたいアイテムだったりしますが。
次回はプレゼンテーションかショーか見せて欲しいところ(このルックブックすごくよくはない)。いずれにしても今後の進化に期待のMichael Angelの秋冬コレクションでした。
引き続きデジタルプリントをメインのモチーフにしながら、今シーズンはアウターやニットなどのアイテムも強化。特にバルキーなニットは強烈な存在感。アウターはコクーンなビッグシルエットをスポーティなテイストで。ワイドなトロージャーもトレンドにも巧く沿った感じになっておりますね。個人的にはジャケットも好きなので次にフォーカスしてもらいたいアイテムだったりしますが。
次回はプレゼンテーションかショーか見せて欲しいところ(このルックブックすごくよくはない)。いずれにしても今後の進化に期待のMichael Angelの秋冬コレクションでした。
2012.02.11 Saturday
2012 FW BLK DNM
Johan LindebergによるBLK DNMの2012-13年の秋冬コレクション。
J. Lindebergのファウンダーである彼による昨年のローンチは映像などのプロジェクトも合わせて印象的でございましたね。アイウェアやフレグランスなどもローンチされたり。そしてウェアは、誤解を恐れずに(というか怒られそう)いえばよりハードでマスキュリンなTheyskens' Theory(撮り方もなんとなく)と(デザイナー本人の経歴的にも)Deiselなカジュアル感を合わせたような趣きも。要はStyle.comにもあるとおり"denim, leather, and tailoring"です。
しばらく動向を注目という感じで。
2012.02.11 Saturday
2012-13AW 10 Crosby Derek Lam
10 Crosby Derek Lamの2012-13年の秋冬コレクション。
Derek Lamのセカンドラインも2012 Resortのローンチから3シーズン目。今季はMacaulay Culkin主演の映画"Home Alone"がテーマということですが、変わらず実にお上手。抜群に洗練されたウェアラブルでリラックスしたラグジュアリーなカジュアルでございます。ファーの羽織る感じとか良いですね。
Derek Lamのセカンドラインも2012 Resortのローンチから3シーズン目。今季はMacaulay Culkin主演の映画"Home Alone"がテーマということですが、変わらず実にお上手。抜群に洗練されたウェアラブルでリラックスしたラグジュアリーなカジュアルでございます。ファーの羽織る感じとか良いですね。