2018.01.06 Saturday
資生堂2018年正月新聞広告がない
新年も明けきった感じもしますが、おめでとうございます。
昨年は多少落ち着くかと思いきや色々と手を広げてしまって単なる忙しいひとになっている傾向があり、相当微妙ではあります。今年もどちらかというとその傾向がさらに強まりそうなので、何かしら書くということをどう習慣づけるか悩ましいところではあります。無理やり毎日なにか書くという感じにしてしまった方がよいのかもですね。ここのブログじゃなくて放置してあるnoteでも使ってみるかなとか。Vogueでいただいているブログのアカウントも月に一度くらいは更新していかないとそろそろ怒られそうですしね。。。
そんなわけで、今年も最初のエントリは恒例の新年の新聞広告から。と行きたいところなのですが、どうも元旦の新聞を見ても一面広告がない。資生堂グループのサイトを眺めてみても、年が明けた気配がない。
これはいよいよ2014年4月からの魚谷体制の総仕上げで、正月広告もやめましょうグローバル企業だし!!ということなのかなあと少々残念に思いつつ、いざなくなるとまあそんなものかと私のいつもの感慨に浸りながら、このブログの2大コンテンツ(もうひとつはアカデミー賞予想ね)のひとつが欠けた喪失感をじわじわと感じている今日この頃でございます(嘘)。
とはいえ何も書かないでこのエントリを締めるのもどうかと思うので、この年末年始に未読消化でつらつら眺めていた記事の中で、気になった資生堂関連の記事をひとつピックアップ。
L’Oréalが資生堂を幹部引き抜きの件で訴えを起こしたという内容でございます(日本語の抜粋記事はこちら)。
今回訴えの原因となっているのは、1994年から2017年6月までL’Oréalに在籍していたベテランで、最後は米州のコンシューマープロダクト担当のSVPを務め、10月からShiseido Americasでの仕事を始めたAntonios Spiliotopoulosという人物。L’Oréal側が問題視しているのは、SpiliotopoulosがLancômeのLe Teint Particulerという、現在試験的にNordstromの一部で販売されている、個々人の肌のトーンを検出してファンデーションのブレンドをカスタマイズして提供するプロダクトに関わっていた点で、このプロダクトの些細な情報を彼が把握していることが、カスタマイズコスメの市場を狙っている資生堂に有益なものになり得るとし、彼の競業避止義務契約の期間は11月までであるとして、Shiseido Americasの雇用を差し止める訴えを起こしたというのが概要でございます。
確かに資生堂は今年に入ってから、カスタムメードのファンデーションを提供するMATCHCoや、AIを使ったカラーマッチや顔の測定に肌色判定などの技術をもつGiaranといった企業を相次いで買収しており、今後の有望市場の競合の動きに対してL’Oréalが神経質になるのも当然かなと感じました。ちなみに、SpiliotopoulosがShiseido Americasのサプライチェーン担当EVPとして、新規プロダクト開発も含む広範な領域の責任を担うというプレスリリースが先日出ていたので、一応解決はしたようではありますが。
コスメティクスの世界でも、データやテクノロジーを活用したカスタマイゼーションの大きな波が来つつあるのだなということを感じさせる案件のご紹介ということでございました。
といったところで今年も宜しくお願い致します。
昨年は多少落ち着くかと思いきや色々と手を広げてしまって単なる忙しいひとになっている傾向があり、相当微妙ではあります。今年もどちらかというとその傾向がさらに強まりそうなので、何かしら書くということをどう習慣づけるか悩ましいところではあります。無理やり毎日なにか書くという感じにしてしまった方がよいのかもですね。ここのブログじゃなくて放置してあるnoteでも使ってみるかなとか。Vogueでいただいているブログのアカウントも月に一度くらいは更新していかないとそろそろ怒られそうですしね。。。
そんなわけで、今年も最初のエントリは恒例の新年の新聞広告から。と行きたいところなのですが、どうも元旦の新聞を見ても一面広告がない。資生堂グループのサイトを眺めてみても、年が明けた気配がない。
これはいよいよ2014年4月からの魚谷体制の総仕上げで、正月広告もやめましょうグローバル企業だし!!ということなのかなあと少々残念に思いつつ、いざなくなるとまあそんなものかと私のいつもの感慨に浸りながら、このブログの2大コンテンツ(もうひとつはアカデミー賞予想ね)のひとつが欠けた喪失感をじわじわと感じている今日この頃でございます(嘘)。
とはいえ何も書かないでこのエントリを締めるのもどうかと思うので、この年末年始に未読消化でつらつら眺めていた記事の中で、気になった資生堂関連の記事をひとつピックアップ。
L’Oréalが資生堂を幹部引き抜きの件で訴えを起こしたという内容でございます(日本語の抜粋記事はこちら)。
今回訴えの原因となっているのは、1994年から2017年6月までL’Oréalに在籍していたベテランで、最後は米州のコンシューマープロダクト担当のSVPを務め、10月からShiseido Americasでの仕事を始めたAntonios Spiliotopoulosという人物。L’Oréal側が問題視しているのは、SpiliotopoulosがLancômeのLe Teint Particulerという、現在試験的にNordstromの一部で販売されている、個々人の肌のトーンを検出してファンデーションのブレンドをカスタマイズして提供するプロダクトに関わっていた点で、このプロダクトの些細な情報を彼が把握していることが、カスタマイズコスメの市場を狙っている資生堂に有益なものになり得るとし、彼の競業避止義務契約の期間は11月までであるとして、Shiseido Americasの雇用を差し止める訴えを起こしたというのが概要でございます。
確かに資生堂は今年に入ってから、カスタムメードのファンデーションを提供するMATCHCoや、AIを使ったカラーマッチや顔の測定に肌色判定などの技術をもつGiaranといった企業を相次いで買収しており、今後の有望市場の競合の動きに対してL’Oréalが神経質になるのも当然かなと感じました。ちなみに、SpiliotopoulosがShiseido Americasのサプライチェーン担当EVPとして、新規プロダクト開発も含む広範な領域の責任を担うというプレスリリースが先日出ていたので、一応解決はしたようではありますが。
コスメティクスの世界でも、データやテクノロジーを活用したカスタマイゼーションの大きな波が来つつあるのだなということを感じさせる案件のご紹介ということでございました。
といったところで今年も宜しくお願い致します。
2017.01.01 Sunday
資生堂2017年正月新聞広告
あけましておめでとうございます。
昨年は普通に時間がなかったといいますか、何かを書くことへの時間の割り当てを意識的に下げていたこともありまして、1月だけちょっとデイリーのダイジェストみたいな試みをしたもののひとまず休止していたりした次第です。色々一段落しつつはあるので、今年は徐々に何か継続的に書いていく環境を整えていきたいなと思っているものの、最早形式美的な年初のやるやる詐欺の気配が漂っているので、まあゆるゆると考えていこうかなと。
そんなわけで、今年も最初のエントリは恒例の新年の新聞広告から。
Lady Gagaのセルフィーを50バージョン各紙に展開した2015年、デビュー10周年となるマキアージュをフィーチャーした2016年と、2014年4月からの魚谷雅彦氏をトップに迎えた新体制の過渡期的な雰囲気を感じるものでしたが、今年は2015年からリブランディングがスタートしたSHISEIDOブランドを投入。モデルに昨年10月に顔となった萬波ユカを起用し、全体的についに本打ち登場といった感があります。撮影はおそらく昨年のリブランディング以来起用されているMario Sorrenti。
今年のコピーはこちら。
メッセージとしてはここ2年の傾向を継続。ひとりひとりがもつそれぞれの美しさをエンパワーし、その力で世界をよりよくしていけるはずというもの。グループ全体のグローバル展開を象徴するシグニチャーブランドを立て、メッセージを見せていく準備がいよいよ整ってきたのかなという印象を受けました。"Beauty"というワーディングにもそのあたりの意識を感じますね。昨年の段階でなぜSHISEIDOブランドで正月広告を打たなかったのか若干疑問にも思ったのですが、やはり萬波ユカというモデルの存在が大きいのかもしれません(しばらく起用されていた水原希子ではやはり日本から発するメッセージとしては役不足かなと)。萬波氏の活躍も今年はさらに注目されそうですね。
といったところで今年も宜しくお願い致します。
昨年は普通に時間がなかったといいますか、何かを書くことへの時間の割り当てを意識的に下げていたこともありまして、1月だけちょっとデイリーのダイジェストみたいな試みをしたもののひとまず休止していたりした次第です。色々一段落しつつはあるので、今年は徐々に何か継続的に書いていく環境を整えていきたいなと思っているものの、最早形式美的な年初のやるやる詐欺の気配が漂っているので、まあゆるゆると考えていこうかなと。
そんなわけで、今年も最初のエントリは恒例の新年の新聞広告から。
Lady Gagaのセルフィーを50バージョン各紙に展開した2015年、デビュー10周年となるマキアージュをフィーチャーした2016年と、2014年4月からの魚谷雅彦氏をトップに迎えた新体制の過渡期的な雰囲気を感じるものでしたが、今年は2015年からリブランディングがスタートしたSHISEIDOブランドを投入。モデルに昨年10月に顔となった萬波ユカを起用し、全体的についに本打ち登場といった感があります。撮影はおそらく昨年のリブランディング以来起用されているMario Sorrenti。
今年のコピーはこちら。
世界はBeautyに満ちている。
見えないところにも
気持ちのなかにも
一人ひとりの生き方にも
Beautyが潜んでいる
それは限りないよろこび
わたしたちはまだまだ
世界をHappyにできるはず
メッセージとしてはここ2年の傾向を継続。ひとりひとりがもつそれぞれの美しさをエンパワーし、その力で世界をよりよくしていけるはずというもの。グループ全体のグローバル展開を象徴するシグニチャーブランドを立て、メッセージを見せていく準備がいよいよ整ってきたのかなという印象を受けました。"Beauty"というワーディングにもそのあたりの意識を感じますね。昨年の段階でなぜSHISEIDOブランドで正月広告を打たなかったのか若干疑問にも思ったのですが、やはり萬波ユカというモデルの存在が大きいのかもしれません(しばらく起用されていた水原希子ではやはり日本から発するメッセージとしては役不足かなと)。萬波氏の活躍も今年はさらに注目されそうですね。
といったところで今年も宜しくお願い致します。
2016.01.01 Friday
資生堂2016年正月新聞広告
あけましておめでとうございます。
昨年はここ数年でも一番ものを書いてない年だったのですが、終盤になってDiFaという新しいメディアでほぼ月一でコラム的なものを寄稿するという運びになり、これから私はまたどうするのだという雰囲気になっております。まあ使える時間も潤沢にあるわけでもないので、何を選ぶかが本当に大事になってきますね。Vogueのブログもリニューアルされてたりしているのですが(私がリニューアルしたわけではない)、Raf SimonsのDior退任の際に書いた一本のみというあれであります。前よりレイアウト綺麗なので、コンスタントには書いていきたいのですけれどもね。ちなみに昔の記事はこちらに引き続きあるようです。
このブログもデザイン変えたいとかドメイン変えたいとか時々いっておりますが、いい加減今年は本気でどうにかしたいものの、自分でやるのもなかなか難儀で困ったものでございます。
とまあ愚痴はこれくらいにして、今年も最初のエントリは恒例の新年の新聞広告から。
昨年はLady Gagaのセルフィーを50バージョン各紙に展開し話題になりましたが、今回は昨年10周年を迎えたマキアージュのブランド広告という形になっております。モデルには、長谷川潤と水原希子のいまの資生堂のイメージを代表するふたり。
そして今年のコピーはこちら。
昨年の「with you.」のように企業としてのユーザへのメッセージ性は当然のことながらないものの、ひとりひとりのちょっとした変化がまわりに伝わっていけばそれが大きなパワーになるかもしれないという、たしかにいまのリアリティとメンタリティのある側面をよく捉えた内容ではあるかなと。ワーディングが良いかどうかはちょっと置きますが。
ところで昨年のLady Gagaの起用は、結局資生堂グループ全体でどれくらいの意味合いがあったのかなとか、資生堂ブランドは"Ginza Tokyo"を名称に加え、モデルにはEnikő MihalikにImaan HammamとAsia Chowを迎えてMario Sorrentiがキャンペーンを撮るなどグローバルな展開を見据えていたりするけれど、そちらとは同期しないのねとか色々気になるところはあるのですが、移行期なのだろうということで深くは触れないことにしようかと思います。
といったところで今年も宜しくお願い致します。
昨年はここ数年でも一番ものを書いてない年だったのですが、終盤になってDiFaという新しいメディアでほぼ月一でコラム的なものを寄稿するという運びになり、これから私はまたどうするのだという雰囲気になっております。まあ使える時間も潤沢にあるわけでもないので、何を選ぶかが本当に大事になってきますね。Vogueのブログもリニューアルされてたりしているのですが(私がリニューアルしたわけではない)、Raf SimonsのDior退任の際に書いた一本のみというあれであります。前よりレイアウト綺麗なので、コンスタントには書いていきたいのですけれどもね。ちなみに昔の記事はこちらに引き続きあるようです。
このブログもデザイン変えたいとかドメイン変えたいとか時々いっておりますが、いい加減今年は本気でどうにかしたいものの、自分でやるのもなかなか難儀で困ったものでございます。
とまあ愚痴はこれくらいにして、今年も最初のエントリは恒例の新年の新聞広告から。
昨年はLady Gagaのセルフィーを50バージョン各紙に展開し話題になりましたが、今回は昨年10周年を迎えたマキアージュのブランド広告という形になっております。モデルには、長谷川潤と水原希子のいまの資生堂のイメージを代表するふたり。
そして今年のコピーはこちら。
レディの鼓動をきかせてあげる。
じぶんをドキドキさせたら
あの人をワクワクさせよう
世界だってキラキラにして
それから、それから
レディにしあがれ。マキアージュ 2016
昨年の「with you.」のように企業としてのユーザへのメッセージ性は当然のことながらないものの、ひとりひとりのちょっとした変化がまわりに伝わっていけばそれが大きなパワーになるかもしれないという、たしかにいまのリアリティとメンタリティのある側面をよく捉えた内容ではあるかなと。ワーディングが良いかどうかはちょっと置きますが。
ところで昨年のLady Gagaの起用は、結局資生堂グループ全体でどれくらいの意味合いがあったのかなとか、資生堂ブランドは"Ginza Tokyo"を名称に加え、モデルにはEnikő MihalikにImaan HammamとAsia Chowを迎えてMario Sorrentiがキャンペーンを撮るなどグローバルな展開を見据えていたりするけれど、そちらとは同期しないのねとか色々気になるところはあるのですが、移行期なのだろうということで深くは触れないことにしようかと思います。
といったところで今年も宜しくお願い致します。
2015.01.01 Thursday
資生堂2015年正月新聞広告
あけましておめでとうございます。
昨年は「コソの出来事」をスタートして10年なのですよねと思い、一昨年よりは色々と書いたりしてみたものの、Vogueの方にも書いたり、Fashionsnap.comに微妙に寄稿したりということもあって、なかなか使い分け(どちらかというと時間の)が難しい感じになっておりました。まあ今年もそのあたりはあまり状況は変わらないかもと思いつつ、なんとなく日々のアップデートをこちらでうまく出来れば良いなと思ったりしております。
そういえば紙媒体にもちらちら出ておりまして、vanitas No. 003でIris van Herpenの全コレクションレヴューしてみたり、GINZAでちょっと対談っぽいことしていたり、WWDマガジンでなぜかビッグネームに混ざって紹介いただいていたり、実はELLE girlのスナップ特集冒頭でテキスト協力していたりと、何をしているのだかよくわからない感じにはなっております。今年も何かまた機会があるようでしたら。
さて、今年も最初のエントリは恒例の資生堂の元旦新聞広告から。こちらも10回目になるんですねぇ。
既に年末のリリースで明かされておりましたが、今年はLady Gaga。しかもセルフィーで50バージョン。46バージョンは1月1日に全国紙や地方紙で、1月5日に日本経済新聞など経済紙や業界紙の4紙に掲載されます。ここでご紹介したのは朝日新聞バージョン。
今年のコピーはこちら。
そして資生堂のロゴの下には「with you.」というメッセージが。
今回の広告は、国内外の厳しい状況を立て直すため、昨年初の外部からのトップとして、魚谷雅彦氏を招聘した資生堂が目指す変化を象徴する内容に。
大きなポイントは、2005年に資生堂がコーポレートメッセージとして定めた「一瞬も 一生も 美しく」が初めて広告から外れたこと。変わって採用された「with you.」には、資生堂が昨年末に発表した中長期戦略「VISION 2020」の中で「5つのパラダイムシフト」として触れられている、「資生堂目線」から「生活者目線」への転換を象徴する意味合いが込められているものと思われます(こちらの表紙を除いた10スライド目)。
このパラダイムシフトを最も端的に表すメッセージとしての「with you.」。そして多様な美の在り方を称揚する象徴的な存在としてのLady Gagaの起用というのが、今回の広告の要旨ということになります。
資生堂は、この広告を皮切りにLady Gagaを年間を通じて起用していくようなので、ビジネス戦略の実行とともに今後の展開に期待したいところですね。
といったところで今年も宜しくお願い致します。
昨年は「コソの出来事」をスタートして10年なのですよねと思い、一昨年よりは色々と書いたりしてみたものの、Vogueの方にも書いたり、Fashionsnap.comに微妙に寄稿したりということもあって、なかなか使い分け(どちらかというと時間の)が難しい感じになっておりました。まあ今年もそのあたりはあまり状況は変わらないかもと思いつつ、なんとなく日々のアップデートをこちらでうまく出来れば良いなと思ったりしております。
そういえば紙媒体にもちらちら出ておりまして、vanitas No. 003でIris van Herpenの全コレクションレヴューしてみたり、GINZAでちょっと対談っぽいことしていたり、WWDマガジンでなぜかビッグネームに混ざって紹介いただいていたり、実はELLE girlのスナップ特集冒頭でテキスト協力していたりと、何をしているのだかよくわからない感じにはなっております。今年も何かまた機会があるようでしたら。
さて、今年も最初のエントリは恒例の資生堂の元旦新聞広告から。こちらも10回目になるんですねぇ。
既に年末のリリースで明かされておりましたが、今年はLady Gaga。しかもセルフィーで50バージョン。46バージョンは1月1日に全国紙や地方紙で、1月5日に日本経済新聞など経済紙や業界紙の4紙に掲載されます。ここでご紹介したのは朝日新聞バージョン。
今年のコピーはこちら。
あなたはあなたでいて。
それが、あなたの美しさだから。
そして資生堂のロゴの下には「with you.」というメッセージが。
今回の広告は、国内外の厳しい状況を立て直すため、昨年初の外部からのトップとして、魚谷雅彦氏を招聘した資生堂が目指す変化を象徴する内容に。
大きなポイントは、2005年に資生堂がコーポレートメッセージとして定めた「一瞬も 一生も 美しく」が初めて広告から外れたこと。変わって採用された「with you.」には、資生堂が昨年末に発表した中長期戦略「VISION 2020」の中で「5つのパラダイムシフト」として触れられている、「資生堂目線」から「生活者目線」への転換を象徴する意味合いが込められているものと思われます(こちらの表紙を除いた10スライド目)。
このパラダイムシフトを最も端的に表すメッセージとしての「with you.」。そして多様な美の在り方を称揚する象徴的な存在としてのLady Gagaの起用というのが、今回の広告の要旨ということになります。
資生堂は、この広告を皮切りにLady Gagaを年間を通じて起用していくようなので、ビジネス戦略の実行とともに今後の展開に期待したいところですね。
といったところで今年も宜しくお願い致します。
2014.01.01 Wednesday
資生堂2014年正月新聞広告
あけましておめでとうございます。
昨年はVogueでブログを書かせていただくようになったこともあり、こちらのアップデートが一層滞ってしまった感があるのですが、実をいうと5月で「コソの出来事」をスタートしてちょうど10年というタイミングだったりします。ということもあり、今年はこちらの方でも色々と書いていこうかなと思っている次第です(わりとほんとに)。
さてそのご挨拶というわけでもありませんが、今年も最初のエントリは恒例の資生堂の元旦新聞広告から。
モデルは昨年に引き続き水原希子。2年連続というのは、最近ではなかった傾向ですが、1月21日からマキアージュの顔としてCMもスタートすることも含めてということでしょう。ここ数年、自分や社会が一歩前に踏み出す後押しをするようなメッセージを伝えてきた正月広告ですが、今年はストレートに「最高の美に挑む」姿勢が強く込められたヴィジュアルとコピーになっています。
すがすがしい。自分の美しさに向かうとき、いま改めて欲しい気分はこれかな、と。4月に初の外部からの登用で魚谷雅彦氏を社長として迎える資生堂自身とも、重なる部分なのだろうと思いつつ。映像もこちらに。BGMは1978年にCMで使われた矢沢永吉の「時間よ止まれ」。新しいマキアージュのCMでも、1997年の「Still」のように彼の曲が聴けたりするのでしょうか。
ではでは今年も宜しくお願い致します。
昨年はVogueでブログを書かせていただくようになったこともあり、こちらのアップデートが一層滞ってしまった感があるのですが、実をいうと5月で「コソの出来事」をスタートしてちょうど10年というタイミングだったりします。ということもあり、今年はこちらの方でも色々と書いていこうかなと思っている次第です(わりとほんとに)。
さてそのご挨拶というわけでもありませんが、今年も最初のエントリは恒例の資生堂の元旦新聞広告から。
モデルは昨年に引き続き水原希子。2年連続というのは、最近ではなかった傾向ですが、1月21日からマキアージュの顔としてCMもスタートすることも含めてということでしょう。ここ数年、自分や社会が一歩前に踏み出す後押しをするようなメッセージを伝えてきた正月広告ですが、今年はストレートに「最高の美に挑む」姿勢が強く込められたヴィジュアルとコピーになっています。
それは、心を奪うか。
それは、想像を裏切るか。
それは、人生を揺さぶるか。
美しさに、答えはあるか。
何度でも挑み続けろ。
すがすがしい。自分の美しさに向かうとき、いま改めて欲しい気分はこれかな、と。4月に初の外部からの登用で魚谷雅彦氏を社長として迎える資生堂自身とも、重なる部分なのだろうと思いつつ。映像もこちらに。BGMは1978年にCMで使われた矢沢永吉の「時間よ止まれ」。新しいマキアージュのCMでも、1997年の「Still」のように彼の曲が聴けたりするのでしょうか。
ではでは今年も宜しくお願い致します。
2013.01.01 Tuesday
資生堂2013年正月新聞広告
あけましておめでとうございます。
このブログも書く書く詐欺の時期を通り過ぎて本格的に過疎期を迎えている感が強まっている今日この頃でございますが、今年も恒例の資生堂の元旦新聞広告から。
今年はやはりというか水原希子が。昨年は2009年以来となる蒼井優を起用し、2011年に起きた大きな困難にあっても生きていくひとびとに寄り添うような内容となっておりましたが、そこから新しい一歩を踏み出そうというメッセージが「わたし、開花宣言。」というコピーに込められている印象。
フレッシュ。セミヌードというのは少し驚きではありましたがこの瑞々しさはそうでないと出ないですよね。水原希子のセレクトというのはやはりと思いつつ大胆だなというのが正直な感想ではあり。ただそこも今回資生堂が打ち出したかったところなのかなとも。
というわけで今年も宜しくお願い致します。
このブログも書く書く詐欺の時期を通り過ぎて本格的に過疎期を迎えている感が強まっている今日この頃でございますが、今年も恒例の資生堂の元旦新聞広告から。
今年はやはりというか水原希子が。昨年は2009年以来となる蒼井優を起用し、2011年に起きた大きな困難にあっても生きていくひとびとに寄り添うような内容となっておりましたが、そこから新しい一歩を踏み出そうというメッセージが「わたし、開花宣言。」というコピーに込められている印象。
わたし、開花宣言。
明日は必ずやってくる。
だから、立ちどまってばかりいられない。
できることからはじめよう。
まずは、わたしから、きれいになってみよう。
そうして、あの人を笑顔にしよう。
わたしが咲く一瞬を積み重ねれば、
世界はきっとほほえんでくれる。
フレッシュ。セミヌードというのは少し驚きではありましたがこの瑞々しさはそうでないと出ないですよね。水原希子のセレクトというのはやはりと思いつつ大胆だなというのが正直な感想ではあり。ただそこも今回資生堂が打ち出したかったところなのかなとも。
というわけで今年も宜しくお願い致します。
2012.01.01 Sunday
資生堂2012年正月新聞広告
あけましておめでとうございます。
このブログももうすぐ始めて丸8年になってしまうのですが、相変わらずもうちょっと色々書きたいなーと思いつつ、今年も恒例の資生堂の元旦新聞広告から。
今年創業140周年を迎える資生堂。昨年はルーツである「銀座」をテーマに、ひとではなく街にフォーカスしていましたが、2009年に続き蒼井優が再び。どこか厳しさも感じさせる風景を前に立つ、柔らかな表情と軽やかな装いの蒼井優。こうした自然の風景をバックグラウンドにした資生堂の元旦新聞広告は、ここ数年ではおそらく初めて。
去年起きた色々な出来事を思いつつのメッセージ。そしてそれを伝えるのに蒼井優以上にぴったりなひとはいなかったように思われますね。ひとともに、自然とともに。
というわけで今年も宜しくお願い致します。
このブログももうすぐ始めて丸8年になってしまうのですが、相変わらずもうちょっと色々書きたいなーと思いつつ、今年も恒例の資生堂の元旦新聞広告から。
今年創業140周年を迎える資生堂。昨年はルーツである「銀座」をテーマに、ひとではなく街にフォーカスしていましたが、2009年に続き蒼井優が再び。どこか厳しさも感じさせる風景を前に立つ、柔らかな表情と軽やかな装いの蒼井優。こうした自然の風景をバックグラウンドにした資生堂の元旦新聞広告は、ここ数年ではおそらく初めて。
お化粧をする。私はここにいる。
いまだから、わかる。
化粧水が満たすのは、肌だけじゃない。
口紅ひとつで、たちまち空気はあかるくできる。
いまだから、わかる。
どこへ向かおうとも、お化粧はそばにいる。
私と一緒に笑って、私と一緒に考えて。
そしていつしか、私の一部になっていく。
お化粧と自分とでつくる喜びは、きっと誰にでもある。
陽が昇ったら、お化粧しよう。新しい顔で進もう。
資生堂のむかえる140年めの春。
お化粧がある。いまそこに、ひとが生きている。
去年起きた色々な出来事を思いつつのメッセージ。そしてそれを伝えるのに蒼井優以上にぴったりなひとはいなかったように思われますね。ひとともに、自然とともに。
というわけで今年も宜しくお願い致します。
2011.01.01 Saturday
資生堂2011年正月新聞広告
あけましておめでとうございます。
今年も初エントリは恒例の資生堂の元旦新聞広告ということで。
今年のテーマは「銀座」。ひとではなく街に焦点を当てた資生堂の元旦の企業広告は初めてみました。併せてリリースされた、2012年の資生堂の創業140年のアニバーサリーを迎えるにあたりスタートする「資生堂-銀座 未来計画」というプロジェクトのイントロダクションとなっています。
昨年はマキアージュのICONIQとかTSUBAKIの映画とかなんとなく微妙な感じのした資生堂の広告関連でしたが、初心に帰ったこのメッセージに期待したいです。なにはさておきやっぱり一番好きな街は銀座だし!
アイカラーやフェイスカラーなどのアイテムで銀座の街が彩られていくこの広告のメイキング映像もお見逃しなく。こちらのPDFで細かく見れますよ。
というわけで今年も宜しくお願い致します。
今年も初エントリは恒例の資生堂の元旦新聞広告ということで。
今年のテーマは「銀座」。ひとではなく街に焦点を当てた資生堂の元旦の企業広告は初めてみました。併せてリリースされた、2012年の資生堂の創業140年のアニバーサリーを迎えるにあたりスタートする「資生堂-銀座 未来計画」というプロジェクトのイントロダクションとなっています。
ことし、資生堂は銀座から未来をはじめます。
銀座から未来へ。
いつも新しいことを発信してきた この街で
私たち資生堂が育んできたもの。
それしゃ、たとえば時代を超えて続くエレガンス。
モダンの探求。そして、おもてなしの心。
このスピリットを胸に抱いて
銀座とともに未来でもっと輝くため
資生堂は、翼を大きく広げます。
化粧品と美容法のフィールドはもちろん、
それを支えるサイエンス、食文化や芸術文化まで
美しい生活をつくるためのすべてを、世界へ。
昨年はマキアージュのICONIQとかTSUBAKIの映画とかなんとなく微妙な感じのした資生堂の広告関連でしたが、初心に帰ったこのメッセージに期待したいです。なにはさておきやっぱり一番好きな街は銀座だし!
アイカラーやフェイスカラーなどのアイテムで銀座の街が彩られていくこの広告のメイキング映像もお見逃しなく。こちらのPDFで細かく見れますよ。
というわけで今年も宜しくお願い致します。
2010.01.01 Friday
資生堂2010年正月新聞広告
あけましておめでとうございます。
今年も初エントリは恒例の資生堂の元旦新聞広告ということで。
今年フィーチャーされたのは、昨年マキアージュのTVCF曲でデビューしたICONIQ。この方も意外と前歴長くて、一応当時から存在は知っていただけになんだか感慨深いものがありますね。
今回は例年とは異なり、「一瞬も 一生も 美しく」という資生堂の掲げる大きなテーマに加えて、そんな彼女の現在までの道程と重なるかのようなメッセージが添えられています。
私の記憶している限り、個別のブランドの告知が正月広告に入ったのって、ここ数年では初めてだと思うのだよね。ICONIQがマキアージュの新モデルとして登場するのも1月21日ということなのでしょうな。
資生堂の正月広告としては若干微妙というのが個人的な意見なのですが、いずれにしてもマキアージュの新しいキャンペーンを楽しみに待ちたいと思いますです。
ではでは今年も宜しくお願い致します。
今年も初エントリは恒例の資生堂の元旦新聞広告ということで。
今年フィーチャーされたのは、昨年マキアージュのTVCF曲でデビューしたICONIQ。この方も意外と前歴長くて、一応当時から存在は知っていただけになんだか感慨深いものがありますね。
今回は例年とは異なり、「一瞬も 一生も 美しく」という資生堂の掲げる大きなテーマに加えて、そんな彼女の現在までの道程と重なるかのようなメッセージが添えられています。
わたしが変わる。世界を変える。
昨日までNOだとあきらめていたことを、ひとつひとつYESにして、
わたしが変わる。わたしの世界を変える。
それは誰のためでもない、自分のために。ささやかな決意が、
2010年を美しく、大きく、変えていけるはず。
1月21日、マキアージュも変わります。
私の記憶している限り、個別のブランドの告知が正月広告に入ったのって、ここ数年では初めてだと思うのだよね。ICONIQがマキアージュの新モデルとして登場するのも1月21日ということなのでしょうな。
資生堂の正月広告としては若干微妙というのが個人的な意見なのですが、いずれにしてもマキアージュの新しいキャンペーンを楽しみに待ちたいと思いますです。
ではでは今年も宜しくお願い致します。