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2023.03.12 Sunday

The Oscar Goes to...

またあっという間に一年が経ってしまいました。ということでアカデミー賞の予想をしなければなりません。

正直今年はそろそろやめようかと本気で考えていたのですが、惰性とは恐ろしいもので、授賞式前日の夕方になってみると、普通にThe Hollywood ReporterとVarietyの事前予測を復習しつつHSXのAwardOptionsも横目に、どのノミニーを選ぶか考え始めている自分がいることに気がつきます。

それはさておき、この一年もまた「どこで長文エントリを書くのか(そもそも書く気があるのか」問題は継続しておりまして、毎年予想エントリご覧いただいている奇特なみなさんからすると、最早解決するつもりがないように映っているかもしれませんが、月に一回くらいはそれなりに真面目に思い巡らせてはいるのですよ。溜池通信みたいな隔週のニュースレター的なのがいいのかしらとか色々と。最近TwitterがBlueで課金すれば結構な文字数書けるようになったりしていますしね。でもそのためだけに月980円払います?それならU-NEXTかDAZNでも契約してHBO系臨戦態勢とるかF1久しぶりにちゃんと観る方がよいのではないかとか思わないでもないのですよね。なにも考えずに全部契約すればいいじゃんという囁きも聞こえつつ。

話が逸れましたが、ここから本題のアカデミーの受賞予想です。今年はご存知のとおり、前哨戦終盤にフィーバーを起こした"Everything Everywhere All at Once"がどこまで勝ちきれるかが軸にはなります。という前提があるので、作品・監督・脚本・脚色あたりはほとんど迷う余地ないのですが、俳優部門がともかくデッドヒートというか読みにくい感じ。助演男優は別として。全般にアカデミー賞の取り上げられ方も、アカデミー会員の投票行動の予想というこれまで比較的内幕としての側面が強かった情報が、諸々の改革の要請とあわせて年々充実してきており、予想シナリオ自体は色々根拠をもって組めるようにはなっていると思うのですが、選択肢が多くなった分、逆に決めきるのが難儀になるという新たな悩みも。

授賞式そのものに関しては、今年は普通に賞の行方そのものがドラマすぎるので、ほかのパフォーマンスとか演出はなんでもいいかなという感じがしています。司会は今回で三度目となるJimmy Kimmelですが、彼はこのままBilly Crystal化するのでしょうか。毎年言ってますけど、Jimmy Fallonの司会は一度はみたいのですが。

そしてこちらが今年の各賞の予想。今回はわりと真面目にというか奇をてらわず選んでます。


1. Best Picture: "Everything Everywhere All at Once" Daniel Kwan, Daniel Scheinert and Jonathan Wang, Producers
 ここは固そう。"Top Gun: Maverick"ならおもしろいのですけど。


2. Directing: "Everything Everywhere All at Once" Daniel Kwan and Daniel Scheinert
 これも固いですよね。Steven Spielbergt獲りたかっただろうなあ。


3. Original Screenplay: "Everything Everywhere All at Once" Written by Daniel Kwan and Daniel Scheinert
 脚本賞も賞レースや他の受賞予想をふまえて、EEAAOで。


4. Adapted Screenplay: "Woman Talking" Written by Sarah Polley
 脚色賞も選択の余地はほぼなさそう。


5. Actor in a Leading Role: Austin Butler in "Elvis"
 結構難しいのですが久しぶりに若手にあげてもいいのではという気もするのとまあベースで一番優位なポジションにいるのは終始Austin Butlerだったと思うので。Brendan Fraserという話もありそうですけど案外対抗はColin Farrellなのではという気もします。


6. Actress in a Leading Role: Cate Blanchett in "Tár"
 今年もここが最難関。Michelle YeohとEEAAOの勢いがあるのは確かなのですがCate Blanchettやはり強いのではないかなと思ったりします。今回浮動票そこまで多いのかわからないというような感覚もあり。


7. Actor in a Supporting Role: Ke Huy Quan in "Everything Everywhere All at Once"
 これはもう決まりかと。最早どんなスピーチするだろうという世界。


8. Actress in a Supporting Role: Jamie Lee Curtis in "Everything Everywhere All at Once"
 Angela BassettとKerry CondonとJamie Lee Curtisの三つ巴で正直よくわからない。ほんとわからないのですがなんとなく最近分散するより作品強いものが獲っていく感も多少あるのとなんかDisneyがあんまり強くないみたいな雰囲気も感じるのでJLCにしてみようかなと。


今年もこの4部門も一応。コスチュームデザインはRodarteがらみもあり推し。Netflixはアニメーションしてやったりでしょうね。ソングはRRRの下馬評高そうですがLady Gagaのトップガンでいいじゃないかという気分。


9. Animated Fearture: "Guillermo del Toro's Pinocchio" Guillermo del Toro, Mark Gustafson, Gary Ungar and Alex Bulkley

10. Music (Original Score): "The Fabelmans" John Williams

11. Music (Original Song): "Hold My Hand" from Top Gun: Maverick; Music and Lyric by Lady Gaga and BloodPop

12. Costume Design: "Everything Everywhere All at Once" Shirley Kurata


さてどうなるか楽しみですね。
2022.03.27 Sunday

The Oscar Goes to...

COVID-19との折り合いをつけた社会の回し方はなんとなく定着しつつあるのかなと思っていたら、ウクライナの方でとんでもないことがおこり、私もそちらの情勢を追いかける中で、そういえば自分のもともとの興味は国際政治とか安全保障だったよなあということを思い起こしたりしておりますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

毎年書いているとおり、この年一回の更新もどうしたものかという感じでありまして、なんとなく裏側でショートに定期的に書いていくイメージはつけつつも、「どこで」書くのがいいのかというのが悩ましいですね。思った以上に。なんかnoteはいやだなあと思いつつSubstackもブログ的に使えるとはいえメール配信したいわけでもないしなあとか。まあ年内にどこか場所を定められればなあとかは思っているのですが。ちなみにデザインテンプレが色々おかしくなったので、変更しました。

というのはさておき、今年もアカデミーの受賞予想なのですが、昨年はパラサイトが席巻した一昨年を上回る外しぶりで結構衝撃を受けたのですが、こうなってくると今年も行方がまだ確定的ではない、作品・主演女優・脚色についてもあまり自信がもてないところでございます。

状況としては、「パワー・オブ・ザ・ドッグ」の圧倒的優位でこれまできたところが、終盤になって「Coda コーダ あいのうた」にモメンタムが出てきてこのまま追い上げてしまうかも、という構図なのですが、Netflixなかなか作品賞取れないのですかねぇ。

授賞式そのものに関しては、これはアカデミー賞に限らずイベントコンテンツとしての関心がただ下がりしている状況で、業界内輪イベントと外からの賞レース自体への関心のバランスをどう番組として成立させるかというのも、最近のポイントのひとつかなとは思います。なんにしても、Jimmy Fallonの司会は一度はみたいよねというのはあるのですが。


1. Best Picture: "Belfast" Laura Berwick, Kenneth Branagh, Becca Kovacik and Tamar Thomas
 "CODA"優位、"The Power of the Dog"次点で、間を縫って"Belfast"がもしかして、という感じなのだと思いますが、単純にそうなったらおもしろいよねという観点で"Belfast"にしてみます。個人的には、Netflixそろそろという意味でも"The Power of the Dog"に撮ってほしいのですが。「スポットライト」パターン?


2. Directing: "The Power of the Dog" Jane Campion
 "The Power of the Dog"とJane Campionは賞レース中のあれこれがありましたが、監督賞は固いでしょうと。個人的にはPaul Thomas Andersonがいいなあというのと早く"Licorice Pizza"を観たい。


3. Original Screenplay: "Belfast" Kenneth Branagh
 こちらは手堅く"Belfast"で。まあこれも"Licorice Pizza"が個人的にはいいのですが。


4. Adapted Screenplay: "The Power of the Dog" Written by Maggie Gyllenhaal
 国際長編映画賞を除くと"Drive My Car"のほぼ唯一の受賞チャンスのある部門なのですが、ここも"CODA"と"The Power of the Dog"の一騎打ちなわけですが、わたくしは"The Power of the Dog"でいきます。


5. Actor in a Leading Role: Will Smith in "King Richard"
 Andrew Garfieldならいいなと思いつつ、Will Smithなんでしょうねぇ。


6. Actress in a Leading Role: Penélope Cruz in "Parallel Mothers"
 昨年に続き今年もここが最難関。前哨戦の賞レースでノミニー段階で割れているという状況だったのですが、Jessica ChastainとPenélope Cruzに絞られた感じ。終盤になってPenélope Cruz優位な雰囲気になっているようで、個人的にもそろそろここで主演賞獲れたらいいよねということで。


7. Actor in a Supporting Role: Troy Kotsur in "CODA"
 最近俳優賞系で若手の受賞が遠ざかっているので、Kodi Smit-McPheeにあげたらどうだろうという気持ちもありつつ、ここはまあ普通に"CODA"のTroy Kotsurということで。


8. Actress in a Supporting Role: Ariana DeBose in "West Side Story"
 ここもほぼ確定と。


一応今年もこの4部門もやります。この中だとコスチュームデザインが"Cruella"か"DUNE"かという感じなのだと思いますが、単純に好みで"DUNE"にしてみました。アニメーションと音楽系は手堅いかなと。


9. Animated Fearture: "Encanto" Jared Bush, Byron Howard, Yvett Merino and Clark Spence

10. Music (Original Score): "Dune" Hans Zimmer

11. Music (Original Song): "Dos Oruguitas" from Encanto Music and lyrics by Lin-Manuel Miranda

12. Costume Design: "Dune" Jacqueline West and Bob Morgan


さてどうなるか楽しみですね。
2021.04.26 Monday

The Oscar Goes to...

去年のアカデミー賞の受賞予想を書いている頃は世の中こんなことになるとはまったく思っておらず、アカデミー賞も4月末開催という想像もしなかった世界になっており、東京はいまいちなんだか根拠のわからない3回目の緊急事態宣言下という状況ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

もう今年最初のエントリというか、明けましてでもありませんし、どうしたものかという感じですが、ブログは少しずつ整理はしておりましてどこかに持っていこうか模索中でございます。

というのはさておき、今年も懲りずに受賞予想をするのですが、昨年はまあパラサイトは無冠だろうと思っていたらとんでもない結果になりまして、予想を始めてから一番ひどい成績なのではというわけで反省しきりで今年を迎えている次第でございます。

今年もNetflix制作強いですねぇというのはありつつ、業界というかアカデミー的な嫌われ具合から作品関連部門での受賞のありなしというところで焦点のひとつかなという印象。その他は珍しく主演女優賞が大混戦という感じでそれ以外は波乱なくいきそうな。

そういえば今年も司会なしですが、とりあえず一回くらいJimmy Fallonがみたいよねと相変わらずしつこく言っておきます。


1. Best Picture: "The Trial of the Chicago 7" Marc Platt and Stuart Besser, Producers
 "Nomadland"最有力と理解しつつ、テーマ的ご時世的には"The Trial of the Chicago 7"に賭けてみようかなと。平時ならら"Nomadland"が総取りみたいな感じになったのではという気もするのですが。あと個人的にはNetflixからアカデミーへの皮肉を込めたラブレター的な意味合いで"Mank"が獲ったら一番おもしろいのですがまあさすがにないとは思いますので。


2. Directing: "Nomadland" Chloé Zhao
 賞レース的にも順当ですし古典的アメリカ映画の形式をアメリカに来た中国人監督がコンテンポラリーにアップデートして昇華したというその在り方そのものへの評価は、時勢的にも強いのではと。MCUの最新作の"Eternals"のようなメジャー作品との行き来が今後も期待されますしね。


3. Original Screenplay: "The Trial of the Chicago 7" Written by Aaron Sorkin
 組合賞とかから"Promising Young Woman"が一応本命なのかなと思いますが、作品賞争いの観点からいくと"The Trial of the Chicago 7"かなと。個人的にAaron Sorkin好きというのもありますけど。


4. Adapted Screenplay: "Nomadland" Written for the screen by Chloé Zhao
 "Borat"獲ったりしたら嫌だなと思いながら、ここは順当に"Nomadland"に。


5. Actor in a Leading Role: Chadwick Boseman in "Ma Rainey's Black Bottom"
 もし亡くなっていなかったらAnthony Hopkinsだったかもというのはあるかもしれませんが、これはほぼ確実にChadwick Boseman。Gary OldmanもいいのですがGary Oldman過ぎるというか。


6. Actress in a Leading Role: Carey Mulligan in "Promising Young Woman"
 今回の最難関ですが私はCarey Mulliganで行きます。そろそろViola Davisでという声もあるかもですが初ノミニーでいえばMulliganもほぼ同じ。「プライドと偏見」と注目された彼女ももう今年36歳ですし。というかそれで思い出したのですがKeira Knightleyと同い年なんですよね。個人的にはVanessa Kirby好きなのですが次に期待。


7. Actor in a Supporting Role: Daniel Kaluuya in "Judas and the Black Messiah"
 ここも手堅く。他に思い当たらない。


8. Actress in a Supporting Role: Yuh-Jung Youn in "Minari"
 ここもほぼ確定ですよね。


一応今年もこの4部門もやります。作曲賞は"Soul"か"Mank"だと思うのですがどっちにしてもTrent Reznorというのとなにより遂にピクサーまでやるのねという驚きが。コスチュームは時代物であればAlexandra Byrneなのですが今回雰囲気的にAnn Rothっぽくはありますよね。そろそろTrish Summervilleあたりにあげてもとは思うのですが。


9. Animated Fearture: "Soul" Pete Docter and Dana Murray

10. Music (Original Score): "Soul" Trent Reznor, Atticus Ross and Jon Batiste

11. Music (Original Song): "Fight For You" from "Judas and the Black Messiah" Music by H.E.R. and Dernst Emile II; Lyric by H.E.R. and Tiara Thomas

12. Costume Design: "Ma Rainey's Black Bottom" Ann Roth


さてどうなるか楽しみですね。
2020.02.09 Sunday

The Oscar Goes to...

春節も過ぎあけましてもなにもないという感じなのですが、とりあえずいつものように今年最初かつもしかすると唯一のエントリかもしれない恒例のアカデミー賞の主要部門の受賞予想でございます。書く書く詐欺も10年近くなっている気がするのですが、今年からはもうちょっとまとまったなにかをどこかに少しずつ上げていくのも良いかなあなどと思っていたりはするのですよ。。。

というのはさておき、アカデミー賞は毎年開催時期が早まっていて、とうとう今年はうっかり乗り過ごしそうになっていたのですが、なんとか思い出して、いそいそと傾向の再把握をした次第。各組合賞とかBAFTAsとか眺めてみても、作品賞が読みにくいというか確信がもちにくいのが、本当に最近の特徴ではありますね。2010年開催の第82回からノミニー作品数が増えどうしても票数が分散することも、じわじわ効いているよなあと。一方でこれも傾向ではありますが、俳優賞は今年もサプライズほぼなし。迷うのはほぼ作品賞と脚本賞のみといったところではあります。

そういえば今年も司会なしですが、とりあえず一回くらいJimmy Fallonみてみたいよねと今年もしつこく言っておきます。


1. Best Picture: 1917 - Sam Mendes, Pippa Harris, Jayne-Ann Tenggren and Callum McDougall, Producers
 "Parasite"が追い上げている&個人的には"Once Upon a Time in Hollywood"推しなのですが、今年はさすがに手堅く"1917"で。俳優賞と脚本/脚色にノミニーのない"1917"が受賞というのもなかなか異例ではあるので、正直全然油断はできないのですが。


2. Directing: 1917 - Sam Mendes
 むしろここ数年は監督賞は予想がしやすい状況でして、ここはほぼ"1917"のSam Mendesで間違いないかなと。


3. Original Screenplay: ONCE UPON A TIME...IN HOLLYWOOD - Written by Quentin Tarantino
 "Parasite"との一騎打ち。直近の各賞傾向だと"Parasite"という印象にもなりそうですが、作品内容的にも身内贔屓が強く出そうに思うので、ここはTarantinoに。


4. Adapted Screenplay: JOJO RABBIT - Screenplay by Taika Waititi
 順当に"Jojo Rabbit"を。それ以外のコメントはあまりなし。


5. Actor in a Leading Role: Joaquin Phoenix in JOKER
 昨年に続いて"Rocketman"のTaron Egertonで実在人物コスプレ勝ちみたいになったらどうしようと思っていましたが、普通にJoaquin Phoenixですね。しかしジョーカーという役どころの強さ。


6. Actress in a Leading Role: Renée Zellweger in JUDY
 これもほぼ確定。そろそろSaoirse Ronanにあげたいというのはみなさん思っていることだとは思いますが。


7. Actor in a Supporting Role: Brad Pitt in ONCE UPON A TIME...IN HOLLYWOOD
 これも間違いなし。というか今年はPitt以外のノミニーが超大御所過ぎて怖い。


8. Actress in a Supporting Role: Laura Dern in MARRIAGE STORY
 初のノミネーションで主演助演ダブルのScarlett Johanssonになにかしらあげたい気持ちもありつつも。


一応今年もこの4部門もやります。


9. Animated Fearture: TOY STORY 4 - Josh Cooley, Mark Nielsen and Jonas Rivera

10. Music (Original Score): JOKER - Hildur Guðnadóttir

11. Music (Original Song): "(I'm Gonna) Love Me Again" from ROCKETMAN - Music by Elton John

12. Costume Design: ONCE UPON A TIME...IN HOLLYWOOD - Arianne Phillips


さてどうなるか楽しみですね。
2019.02.24 Sunday

The Oscar Goes to...

あけましておめでとうございます。もう2月も終わりなので、あけましておめでとうございましたって感じですし、なんならなにもおめでたくもないのですが、このブログに残されたふたつのコンテンツのうち資生堂正月広告が昨年からなくなってしまったので、今年最初のエントリがこちらになってしまうのは、やむを得ないのでございます。

それはさておき、今年もアカデミー賞の授賞式の季節がやってまいりましたということで、恒例の主要部門の受賞予想でございます。

今年も謎の部門賞を設立しようとして撤回されたり、司会が消えたりと色々紆余曲折ありましたが、個人的には"Black Panther"のノミネートは本当によかったなあと思うわけです。あと司会については最早いてもいなくてもよいのでは説もありますが、とりあえず一回くらいJimmy Fallonみてみたいよねとしつこく言っておきます。

今年のノミネーションの中心はともかく"Roma"。Netflix作品がついに頂点に立つかというところで、結果次第では、ここ数年のダイバーシティ的観点かとは違った意味でエポックメイキングな年になるのかなと。つまり作品賞については若干迷っているということです。俳優各賞は例年どおりこれまでの賞レースの結果からほぼ決まり。迷うポイントは作品賞のノミニーとの差分と組合賞の結果が例年と明確に傾向が異なる脚本賞と脚色賞ですね。


1. Best Picture: Roma - Gabriela Rodríguez and Alfonso Cuarón
 "Roma"と"Green Book"のどちらかということであればBAFTAでの結果も含めて"Roma"かなと。ただ一般的な次点は"Green Book"だと思うのですが、個人的には"Black Panther"の方が可能性あるのではないかと思っていたりします。ただ"Green Book"とか"BlacKkKlansman"とかで票割れ起こしてそうというのが、改めて考えた場合に"Roma"になるのではという理由のひとつ。


2. Directing: Alfonso Cuarón – Roma
 監督賞も"Roma"でAlfonso Cuaron。これは今年一番固いのではないかと。それにしてもAlejandro G. Iñárrituといい昨年受賞のGuillermo del Toroといいメキシコ人監督の強さがこのところ本当に目立ちますね。


3. Original Screenplay: The Favourite - Written by Deborah Davis and Tony McNamara
 通常脚本賞は一番手堅くそのまま組合賞の結果で行くのですが、今年のWGAのウィナーの"Eighth Grade"はOscarでそもそもノミネートされていないという。というわけで作品賞のノミネート状況とこれまでの他の賞レースの結果を勘案して"Green Book"か"The Favourite"の二択になるのですがBAFTA獲った"The Favourite"かなと。


4. Adapted Screenplay: BlacKkKlansman - Screenplay by Charlie Wachtel & David Rabinowitz and Kevin Willmott & Spike Lee, based on the memoir Black Klansman by Ron Stallworth
 こちらも組合賞の結果と異なりそうなパターン。各種下馬評を総合的に勘案すると"BlacKkKlansman"になりそう。


5. Actor in a Leading Role: Rami Malek - Bohemian Rhapsody as Freddie Mercury
 こう最近実在の人物のコスプレ勝ちみたいな傾向が強くなっているような印象があってあまり好きではないのですが今年はRami Malekでほぼ決まり。個人的にはWillem Dafoeを応援したくなったりしますけれども。


6. Actress in a Leading Role: Glenn Close - The Wife as Joan Castleman
 Glenn CloseとMelissa McCarthyがゴーストライター vs 贋作みたいな構図でちょっとおもしろいなと思ったりした今年の女優賞ですが、これもあまり迷う余地がなくClose。あと主演は男女共に"A Star Is Born"の失速感もまた印象的でしたねぇ。


7. Actor in a Supporting Role: Mahershala Ali - Green Book as Don Shirley
 Mahershala Aliは本当に乗ってるなーとしか言えない。昨年受賞のSam Rockwellも連続ノミニーですごいのですが。


8. Actress in a Supporting Role: Regina King - If Beale Street Could Talk as Sharon Rivers
 これはRegina Kingが強いのでしょうねぇ。"The Favourite"はRachel Weiszに絞れたらとWeiszが行ったのではとちょっと残念な気分に。


今年も懲りずにこの4部門も。


9. Animated Fearture: Spider-Man: Into the Spider-Verse - Bob Persichetti, Peter Ramsey, Rodney Rothman, Phil Lord and Christopher Miller

10. Music (Original Score): Mary Poppins Returns – Marc Shaiman

11. Music (Original Song): "Shallow" from A Star Is Born – Music and Lyrics by Lady Gaga, Mark Ronson, Anthony Rossomando and Andrew Wyatt

12. Costume Design: The Favourite – Sandy Powell


さてどうなるか楽しみですね。
2018.03.04 Sunday

The Oscar Goes to...

今年もアカデミー賞の授賞式の季節がやってまいりましたということで、恒例の主要部門の受賞予想でございます。しかし一年が経つのは早いものですね。。。今年ももう終わりだ。。。

昨年は大統領選後で半分政治集会みたいだし、普段正答率の高い脚本賞を外すし、作品賞の発表ミスで結局予想外してテンション強烈に下がるしと、相当うんざりな感じの授賞式だったのですが、今年は今年でまた別の作品そのものとは異なる文脈でのあれこれがありそうで、授賞式自体の中身はあんまり見たい感じはしないというのが正直なところではあります。

そんな第90回アカデミー賞ですが、司会は昨年に続きJimmy Kimmel。2年連続は1997年と1998年のBilly Crystal以来になります。なんかアカデミー賞といえばBilly CrystalかWhoopi Goldbergかみたいな時期しばらくありましたよねぇ。Jimmy Kimmelの手堅さみたいなものを見直したりもするわけでありますが、そろそろJimmy Fallonのアカデミー賞も見てみたいよねと去年と同じことを言ってみたりします。

さて今年のノミネーションは、"The Shape of Water"と"Three Billboards Outside Ebbing, Missouri"を軸に回っている感じなのですが、これまでの主な賞レースの結果を眺めてみても、特に俳優各賞と監督賞はほぼ勝者確定の状態であまり予想する意味がない感じになっているのですよね。迷うポイントは作品賞と脚本賞しかないという感じなのですが、どちらが獲っても納得感は十分あるので、今年に限っては本当にサプライズという類の結果はないと言えるのではないかと。というわけで以下各賞の予想でございます。


1. Best Picture: Three Billboards Outside Ebbing, Missouri – Graham Broadbent, Pete Czernin, and Martin McDonagh
 "The Shape of Water"と"Three Billboards"でかなり迷ったのですが、ここは"Three Billboards"で。組合賞を除くとGolden GlobesやBAFTAは"Three Billboards"が獲っていて、この作品の時節を得た強さというのもありますし、あと後述の脚本もこちらという予想なので、ここまでくると基本線は"Three Billboards"なのかなと。あとこれも後述の監督賞予想と関係しますが、直近だと作品賞と監督賞の分離傾向が強めでもあるので。個人的には"The Shape of Water"になってくれた方が良いなという思いはあるのですが。

2. Directing: Guillermo del Toro – The Shape of Water
 監督賞はこれまでの賞レースの結果から考えてもGuillermo del Toro一択ですね。Paul Thomas Andersonがノミネートされていると彼を推したなるという脊髄反射はありつつも。
 
3. Original Screenplay: Three Billboards Outside Ebbing, Missouri – Written by Martin McDonagh
 組合賞は"Get Out"なのですが、Oscarでは"Three Billboards"かなーと。

4. Adapted Screenplay: Call Me by Your Name – James Ivory based on the novel by André Aciman
 これも一択。

5. Actor in a Leading Role: Gary Oldman – Darkest Hour as Winston Churchill
 俳優各賞は考える余地がないような状況なのでですがGary Oldman。まあチャーチル演じられてしまってはみたいなところがありますかねぇ。引退するDaniel Day-Lewisの記録更新でもよいのですけれども。

6. Actress in a Leading Role: Frances McDormand – Three Billboards Outside Ebbing, Missouri as Mildred Hayes
 こちらもFrances McDormandでほぼ確定。

7. Actor in a Supporting Role: Sam Rockwell – Three Billboards Outside Ebbing, Missouri as Officer Jason Dixon
 Sam Rockwellで決まり。Kevin Spacey緊急代役のChristopher Plummerでもおもしろいですけれども。

8. Actress in a Supporting Role: Allison Janney – I, Tonya as LaVona Golden
 Allison Janneyが固いでしょうと。


今年も懲りずにこの4部門も。


9. Animated Fearture: Coco – Lee Unkrich and Darla K. Anderson

10. Music (Original Score): The Shape of Water – Alexandre Desplat

11. Music (Original Song): "This Is Me" from The Greatest Showman

12. Costume Design: Phantom Thread – Mark Bridges


さてどうなるか楽しみですね。
2017.02.27 Monday

The Oscar Goes to...

さてさてこのブログもいよいよ年に二回更新ペースなのかという雰囲気が濃厚になってきていますが、そのうちの貴重な一回、恒例アカデミー賞予想の季節がやってまいりました。個人的には"The English Patient"が作品賞を獲った1997年からアカデミー賞を意識して見始めて20年ということでなかなか感慨深いものがあります。当時はまだNHKがBSでABCの生中継流していたというある意味贅沢な時代でございましたね。。。

一応昨年の予想結果を軽くいまさら振り返るとざっくり作品賞の"Spotlight"を外したわけですが、まあ下馬評的にも意外性は高かったと思うので良いとして、助演男優賞で"Bridge of Spies"のMark Rylanceを外したのはSylvester Stalloneだとおもしろいなと思って希望に走った私の甘さというとこですねぇ。

まあそれはさておき、明日Dolby Theatre(いまだにKodak Theatreと言いそうになる)で開催される第89回アカデミー賞ですが、司会はJimmy Kimmel。かなり手堅いところ選んできましたねという印象ではありますが、オープニング諸々楽しみということで。Jimmy Fallonに白羽の矢が立つのもそろそろかしらという気分になったりもしますが。

今年のノミネーションはご存知のとおり"Titanic"以来という"La La Land"が圧倒的に強い状況で、作品賞や監督賞は特に悩むことがない状況なのですが、脚本・脚色賞が難しいという非常に珍しい回となっております。理由は各賞パートでご説明するとして。あと主演男優賞もそこそこ悩ましいところなんですよね。ということで今回は若干博打打ち気味な予想しています。


1. Best Picture: La La Land – Fred Berger, Jordan Horowitz, and Marc Platt
 ここまでの賞レースの状況を考えれば基本一択の"La La Land"。社会派的な作品が候補として並ぶ中で一際光る存在ということもありますが、こういう時だからこそこういう作品で、というのが心理としても強いかなーとは思います。

2. Directing: Damien Chazelle – La La Land
 監督賞もここは普通に"La La Land"のDamien Chazelle異論はないかと。
 
3. Original Screenplay: Damien Chazelle – La La Land
 今年の博打一つ目です。今回は"La La Land"と"Manchester by the Sea"の一騎打ちという感じではあるのですが色々と予想しにくい事情も。ここで一度脚本・脚色賞の予想の基本を振り返ってみると、WGAの結果を第一に勘案し、▲▲デミーの作品賞獲得予想作がノミネートされていてWGAの結果と相違があるかどうか確認し、もし作品賞獲得予想作が異なる場合はWGA結果を上書きする、という流れになります。ただ直近10年だと例外がひとつありまして、それが第84回の"The Artist"なのですね。とすると広い意味で同系統とも捉えられる"La La Land"の行方はどうなる、というのがまず悩むポイントです。今回事情をさらに複雑にしているのが、WGAとアカデミーのノミネーション部門の相違です。WGAの脚本賞獲得作は"Moonlight"なのですが、これがアカデミーでは脚色賞にノミネートされているという珍しいケースが発生しており過去事例があまり参考にならないという。そこでゴールデン・グローブとかBAFTAの結果も見てみるとこれがまた一賞一敗で、もう考えたくない感じになるわけです。とするとここはもう波に乗ってDamien Chazelleに賭けてみようというのが、今年の私の判断。

4. Adapted Screenplay: Moonlight – Barry Jenkins and Tarell Alvin McCraney from In Moonlight Black Boys Look Blue by Tarell Alvin McCraney
 こちらも前述のWGAとアカデミーのノミネーション部門違いでちょっとややこしいのですが、ここは"Moonlight"が固いのかなという印象。"Fences"と"Hidden Figures"とで票が分散して"Arrival"にという可能性も完全に無視はできなくて気がかりではあるのですが。。。

5. Actor in a Leading Role: Casey Affleck – Manchester by the Sea
 今回もうひとつの博打。SGAの結果を考えると"Fences"のDenzel Washingtonに傾いているとは思うのですが、Casey Affleckに獲ってもらいたいなというのと、もしかすると女優賞の方とのバランスがもしかすると出たりするかもという可能性を勘案してですかね。

6. Actress in a Leading Role: Emma Stone – La La Land
 Emma Stoneはほぼ確定ですよねこれ。

7. Actor in a Supporting Role: Mahershala Ali – Moonlight
 Mahershala Aliの昨年の活躍ぶりからしてもこれもかなり固いかなと。どうしても"House of Cards"の印象が個人的には強いのですが!

8. Actress in a Supporting Role: Viola Davis – Fences
 こちらも賞レース的には非常に固い感じ。


今年も懲りずにこの4部門も。


9. Animated Fearture: Zootopia – Byron Howard, Rich Moore, and Clark Spencer

10. Music (Original Score): La La Land – Justin Hurwitz

11. Music (Original Song): "City of Stars" from La La Land – Music by Justin Hurwitz, Lyric by Benj Pasek and Justin Paul

12. Costume Design: Fantastic Beasts and Where to Find Them – Colleen Atwood


さてどうなるか楽しみですね。
2016.02.29 Monday

The Oscar Goes to...

昨年も一昨年に続き予想だけして結果の振り返りの記事を書くのを忘れているのですが、まあ主要部門は予想当てたということでお許しくださいませ。例年のことですが秋冬のコレクションサーキット真っ最中なので、今年も振り返りを書ける気が全くしておりません。

第88回のアカデミー賞の司会はクリス・ロック。個人的にはアワードのMCでは一番信頼を置いているひとではあります。多分に90年代のMTVのVMAの印象に引きずられているところもあしますが。ノミニーが白人ばかりということで色々と取り沙汰もされているのでこのあたりにどう触れてくるかは注目されているところではありますね。アカデミー側はこの件の改革進めるということを表明しているようですが、会員構成がどうこうということはあるにせよ、端的に現状の産業の様相がそのまま出ているだけだと思うので、あまり賞の小手先のそういう操作をしてもなーと思ったりはしております。あと作品賞みたいに、ノミニーだけなんか増えていて、実際の賞レース上は箸にも棒にもかからない泡沫ノミニー(超失礼)が増えるだけみたいな展開になりそうとか思っているのは私だけでしょうか。

といったところはひとまず置くとして、本題の予想を、今回は、ひたすら"The Revenant"が強くてそれ以上でもそれ以下でもないという。もうちょっと"Spotlight"とかがんばってもいいのかなと思ったのですが、次点全般に"The Big Short"みたいな雰囲気になってますね。しかし昨年に続きでもありほんと皆さんAlejandro G. Iñárritu好きなんですねぇという。今年も各組合賞の様子とHSXのAward Optionsも眺めつつではあるのですが、迷うポイントは一点Saint Laurentを着てくるというSylvester Stalloneがノミネートされている助演男優賞のみです。


1. Best Picture: The Revenant
 まあここはこれまでの各賞の動向からしても動かないだろうなと。基本作品賞と監督賞はセットで考えるわけですが、この10年で作品賞と監督賞の受賞作品が分かれているのは3回しかなく(そのうち2回はAng Lee監督作品が作品賞獲れなかったケース)、監督賞作品が作品賞獲れそうな強さがない、あるいは社会問題的観点からタイミングよく当ててきた作品があるというそれらのパターンにはまらない限りは、監督賞と変える理由はないのですよね。

2. Directing: Alejandro González Iñárritu – The Revenant
 というわけで監督賞もこのとおり"The Revenant"のAlejandro González Iñárrituで。
 
3. Original Screenplay: Spotlight – Tom McCarthy and Josh Singer
 作品賞獲得している場合はWGAの結果が上書きされるというよくある展開が昨年も見られたのですが、今回は"The Revenant"がこの部門そもそもノミネートされていないのでWGAその他の傾向にそのまま従います。

4. Adapted Screenplay: The Big Short – Adam McKay and Charles Randolph from The Big Short by Michael Lewis
 こちらも各賞傾向からそのまま。

5. Actor in a Leading Role: Leonardo DiCaprio – The Revenant
 ようやくのLeonardo DiCaprioですねぇ。ほんとはMartin Scorseseで獲れるのが一番素敵だったのですが。

6. Actress in a Leading Role: Brie Larson – Room
 女優賞は主演助演ともにrising starって感じでよいですね。もちろん個人的にはJennifer Lawrenceがよいですけれども。あとSaoirse Ronanはこれから何度もノミネートされると思うが20代のうちに受賞する気がどうしてもしない。

7. Actor in a Supporting Role: Sylvester Stallone – Creed
 ここが今回色々な意味で一番の問題点。今季の有力候補は"Bridge of Spies"のMark Rylanceに"Creed"のSylvester Stallone、そして"Beasts of No Nation"のIdris Elba。それぞれがBAFTA、Golden Globes、SAGAと獲っているのですが、ノミニーに入り繰りが異なるので単純比較ができないのですよね。SAGAはIdris ElbaがOscarにノミネートされなかったことへの同情や反発票を集めた要素もあったと思いますし。ということで、ここはGolden Globesで同賞の他部門と異なりドラマとコメディが別れておらずOscarとのシンクロ率も高い助演賞を獲得したSylvester Stalloneということにしておこうと思います。Mark Rylanceの可能性も結構な確率でありそうだけど。

8. Actress in a Supporting Role: Alicia Vikander – The Danish Girl
 ここも手堅くとうことで。


もういい加減やめようかと思っているのですが一応この4部門も。


9. Animated Fearture: Inside Out – Pete Docter and Jonas Rivera

10. Music (Original Score): The Hateful Eight – Ennio Morricone

11. Music (Original Song): "Til It Happens to You" from The Hunting Ground – Music and Lyric by Lady Gaga and Diane Warren

12. Costume Design: Carol – Sandy Powell


さてどうなるか楽しみですね。
2015.02.22 Sunday

The Oscar Goes to...

今年も恒例のアカデミー賞の予想のお披露目を。

昨年は予想だけして結果の振り返りの記事を書くのを忘れるというあれだったのですが(主要部門は作品賞だけ外すというパターン)、まあ秋冬のコレクションサーキット真っ最中ということでお許しください。今年は全体にスケジュールが後ろ倒しになっている関係で、パリではなくロンドン期間中ということでちゃんと書ける可能性は高そうということだけ先にお伝えしておきます。

第87回のアカデミー賞の司会はひたすらセルフィー撮ってた感のあるエレン・デジェネレスから、ニール・パトリック・ハリスに。端的には「ゴーン・ガール」で一番哀れな役のひとですね。というのは失礼でミュージカルの「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」で主演男優賞を昨年受賞というのが直近の正しいプロフィール。エミー賞とトミー賞の司会経験もあるので、アカデミーもそつなくこなしそうな予感。オープニングのパフォーマンスも期待ですね。あと今年は追悼でロビン・ウィリアムズが入るのか。。。

さて本題の予想ですが、今回は当初の下馬評から賞レースが進むにつれて劇的な逆転が起こりつつある、主演男優賞と作品賞がポイントで、作品賞の動向につられて脚本賞と監督賞がどうなるかというのが悩みどころだったりします。HSXのAward Optionsの動きも顕著なのですが、SAGAやPGAにDGAの結果が出ても反応が鈍いのでユーザが増えて素人だらけになったのかと思ってしまいましたよ。今年も詳細なノミニーリストはこちらをどうぞ。


1. Best Picture: Birdman or (The Unexpected Virtue of Ignorance)
 問題の作品賞ですが「バードマン あるいは (無知がもたらす予期せぬ奇跡)」で。賞レース序盤で優勢とされた「6才のボクが、大人になるまで。」とどちらがという話なのですが、PGA受賞作のアカデミー作品賞受賞率の高さと、こういう作品はなんかいやだという個人的な好みに賭けることにしました。それ以外の理由は特にないです。

2. Directing: Alejandro González Iñárritu – Birdman or (The Unexpected Virtue of Ignorance)
 そして作品賞が「バードマン」だとして、監督賞がどっちに振れるかというのが問題なわけですね。接戦の場合はバランスを取って作品賞と監督賞が別れるということがまま起こるのですが、一方でPGAよりもアカデミー賞とのシンクロ率が高いDGAはアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥを選んでいるというのが難しいところ。ただ今年は総合的にはイニャリトゥ優勢かなーということで。
 
3. Original Screenplay: Birdman or (The Unexpected Virtue of Ignorance) – Alejandro González Iñárritu, Nicolás Giacobone, Alexander Dinelaris, Jr. and Armando Bo
 ここも「バードマン」で。本来なら「グランド・ブダペスト・ホテル」にあげたいところなのですが、作品賞獲得している場合はWGAの結果が上書きされるからなーというのがありまして。WGAノミネートされてないんですけどね。これは外して「グランド・ブダペスト・ホテル」獲ったとしても嬉しいです。

4. Adapted Screenplay: The Imitation Game (The Weinstein Company) – Graham Moore; based on the book, Alan Turing: The Enigma, by Andrew Hodges
 これは端的に各賞動向そのまま手堅く。

5. Actor in a Leading Role: Eddie Redmayne – The Theory of Everything
 今年の賞レースの逆転劇といえばこちら。当初は「バードマン」のマイケル・キートンで決まりかいう感じでしたが、現状ではエディ・レッドメイン優勢かと。

6. Actress in a Leading Role: Julianne Moore – Still Alice
 主演男優以外は特に言うことはなく。ジュリアン・ムーア以外だったら驚く。

7. Actor in a Supporting Role: J. K. Simmons – Whiplash
 J. K. シモンズ以外だったら驚く。

8. Actress in a Supporting Role: Patricia Arquette – Boyhood as Olivia Evans
 パトリシア・アークエット以外だったら驚く。キーラ・ナイトレイもいずれ獲ってほしいけど。


今年も一応この4部門の予想も書いておきます。全然当たらないのはなぜなのか。アニメーションの"Big Hero 6"は要は「ベイマックス」です。というか"The Lego Movie"が入っていないのは絶対におかしいし、かぐや姫がなんとかとか余計だと思います。あと今回実は一番獲ってほしいのはOriginal Songsの「はじまりのうた」の"Lost Stars"かもしれません。だってGregg Alexanderなんですもの。

9. Animated Fearture: Big Hero 6 – Don Hall, Chris Williams and Roy Conli

10. Music (Original Score): The Grand Budapest Hotel – Alexandre Desplat

11. Music (Original Song): "Lost Stars" from Begin Again – Music and Lyric by Gregg Alexander and Danielle Brisebois

12. Costume Design: Into the Woods – Colleen Atwood


無意味にGregg Alexander楽曲を貼っておきます。

Keira Knightley - Lost Stars


Adam Levine - Lost Stars (Lyric Video)


Santana - The Game Of Love ft. Michelle Branch


New Radicals - You Get What You Give

2014.03.03 Monday

The Oscar Goes to...

今年もこの季節がやって参りました。恒例のアカデミー賞の予想のお披露目でございます。

毎回過去の予想の記事を主にフォーマット確認(なぜかこの記事だけは役者名とうカナ表記になっているなど)のために流し読みするのですが、だいたい何かしらのミスを発見してしまうわけで、どういうわけか前回は第85回のはずが第84回と書いているという事実が明らかに。これもまた心の奥底に留めておこうと固く誓った次第でございます。

さて第86回の今年の司会は、どうも不評だったらしい昨年のセス・マクファーレンに代わり、エレン・デジェネレス。さすがにベースの安心感のレベルが違いますよね。そういえば今年は追悼パートでフィリップ・シーモア・ホフマンを見ることになるのかと思うとなんともな気分にもなるわけですが。。。

本題の予想に入りますと、ともかく注目というか難しいポイントは作品賞の行方一点かなという印象ではあります。今年も詳細なノミニーリストはこちらをどうぞ。


1. Best Picture: Gravity
 その問題の作品賞。多少の賭けではあるのですが「ゼロ・グラビティ」で。「それでも夜は明ける」の一騎打ちという様相であることは賞レースが始まった段階から明確なのですが、PGAで史上初のタイという謎な結果になったことが象徴しているように、なかなかの混戦模様と思われます。「それでも夜は明ける」が取るかどうかというのが、一種リトマス試験紙のようになっている部分もあり、ややこしい状況にあったりと。そういう意味では、2005年の「ブロークバック・マウンテン」の時と若干近いのですが、圧倒的に根深いですよね。ちなみに2005年は、個人的にはその点を含めての「クラッシュ」推しで初の主要全部門正解という年だったのではありますが。いずれにせよ例年以上に、結果に関心が集まるものと思われます。

2. Directing: Alfonso Cuarón, Gravity
 ここは手堅く。昨年はノミニー自体がおかしかったうえに、とんでもない結果になったので。

3. Original Screenplay: Spike Jonez, Her
 WGAの結果はここ数年あまり当てにならないものの、この並びでいけばスパイク・ジョーンズなのではないかなあと。

4. Adapted Screenplay: 12 Years a Slave, John Ridley
 こちらも固めに。個人的には「ビフォア・ミッドナイト」と思ったりもしますけれど。

5. Actor in a Leading Role: Matthew McConaughey, Lincoln
 ディカプリオもいずれ獲ってほしいとは思いますけどねー。ここまでくると。しかしまあ今年はマコノヒーの年ですね。彼がこうなるとは思いもよりませんでしたけれども。

6. Actress in a Leading Role: Cate Blanchett, Blue Jasmine
 ここも手堅く。「アメリカン・ハッスル」は個別では獲れない系の雰囲気が濃厚な。

7. Actor in a Supporting Role: Jared Leto, Dallas Buyers Club
 主演と合わせてダブル受賞の可能性が高いかと。ジャレッド・レトというのもこれまた意外といえば意外ですが。

8. Actress in a Supporting Role: Lupita Nyong'o, 12 Years a Slave
 個人的には言うまでもなくジェニファー・ローレンスなのですが、勢いはこちらかなと。2年連続いければいいんですけれどもねぇ。個人的にはどちらもDior着てきたらおもしろいと思うのですが。なんとなくLupita Nyong'oはCalvin Kleinかもとか勝手に想像しております。


今年も懲りずにこの4部門の予想も書いておきます。またHappy聴かされるのかと思うとあーという感じなのですが。そういえばギャッツビーってなんだったんだろうとここで思ったり。


9. Animated Fearture: Frozen, Chris Buck, Jennifer Lee and Peter Del Vecho

10. Music (Original Score): Gravity, Steven Price

11. Music (Original Song): "Happy" from Despicable Me 2, Music by Claude-Michel Schönberg; Lyric by Herbert Kretzmer and Alain Boublil

12. Costume Design: The Great Gatsby, Catherine Martin
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